キュリオシティから届いた音声メッセージ

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【2012年8月29日 NASA (1)(2)

火星探査車「キュリオシティ」から地球に届いた、初の「惑星間通信による音声メッセージ」が公開され、NASA長官のスピーチや人気ミュージシャンのテーマソング、そして探査目的地の画像が紹介された。


(マウント・シャープ)

「キュリオシティ」がとらえたマウント・シャープの一部。遠くに見える山の側面に露出した地層がはっきり写っている。今回の音声と一緒に公開された。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech/MSSS)

米カリフォルニア州のNASAジェット推進研究所で27日、火星探査車「キュリオシティ」に関する記者発表が開かれた。

冒頭でNASAのLeland Melvin氏が「人類で初めて火星に立つ人物がこのメッセージを聴いて宇宙を目指し、やがて偉大なニール・アームストロングに続く“大きな飛躍”を火星から語ってくれることでしょう」と先日亡くなった伝説の宇宙飛行士を称えた後、NASAのCharles Bolden長官のメッセージが流された。この音声は、地球からキュリオシティに送信され、また戻ってきた初の「惑星間の人間の肉声メッセージ」となる。

同長官はメッセージの中で「今回の探査でゲール・クレーターから得られる知識は、火星での生命の可能性はもちろん、地球生命の過去と未来の可能性についても教えてくれるだろう。地球に知見をもたらし、次世代の科学者と探検家には、近い未来の有人ミッションへの道を整えるためのよい刺激を与えてくれるだろう」と語った。

長官のメッセージとともに、科学技術教育の熱心なサポーターとして知られるミュージシャンwill.i.amによるテーマソングも「別の惑星から届いた最初の音楽」として紹介されている。

また、探査車の望遠カメラで撮影した火星の画像も公開された。画像向こう側に見えるのはキュリオシティの当面の目的地である「マウント・シャープ」で、縞模様の地層がはっきりと見えている。その手前には表面物質の違いにより色が違う地面や様々に形の違う石などが見え、地質学的にとても豊かな場所であることがうかがえる。「好奇心」の未知への旅が、いよいよ始まろうとしている。

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