新火星探査車、名前は「キュリオシティ」

【2009年5月29日 NASA JPL

NASAは、2011年に打ち上げる火星探査車の名前を「キュリオシティ」(Curiosity、好奇心の意味)とすることを発表した。この名前は、全米の学生から寄せられた9000件以上の応募の中から選ばれた。


(火星の探査を行う「キュリオシティ」の想像図)

火星の探査を行う「キュリオシティ」の想像図。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech.)

NASAは、2011年に打ち上げを予定している火星探査車マーズ・サイエンス・ラボラトリー(Mars Science Laboratory;MSL)の新しい名前を2008年11月から今年の1月まで、全米の5歳から18歳までの学生より募集していた。

その結果、9000件を超える応募が寄せられ、「好奇心」を意味する「キュリオシティ(Curiosity)」が選ばれた。

この名前を提案したのは、米・カンザス州に住む12歳のClara Maさん。選定にあたっては、応募者が提出したエッセイの内容も評価の対象となった。Maさんは、エッセイの中で「好奇心はとても強い力です。それがなければ、今の私たちはなかったでしょう。好奇心こそ、私たちが日々生きる上ために必要とする熱情です。答えなければならない疑問や不思議があるから、私たちは探検家や科学者になるのです」とつづった。

新火星探査車の組み立てと試験を担当するチームのマネージャーを務めるPete Theisinger氏は、「探査車を名前で呼べる日を待っていました。ミッションが目的とする探査にふさわしい名前が与えられたことは、関係者にとって意義深いことです」と話している。

「キュリオシティ」は、これまで火星に送られた探査車の中ではもっとも大きい。より多くの探査能力を備えており、着陸地点周辺で、生命や水が存在することで生成される鉱物、生命のもととなる化学物質などを探す予定だ。