キュリオシティが見た火星のパノラマ風景

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【2012年8月13日 NASA

NASAの火星探査車「キュリオシティ」のマストカメラ(Mastcam)が撮影した初めての360度カラーパノラマ写真が公開された。


「キュリオシティ」のパノラマ画像

「キュリオシティ」が着陸したゲール・クレーターのカラーパノラマ画像。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech/MSSS )

「打ち上げの衝撃と冷たい格納庫の中での1年の旅、そして難しい着陸を乗り越えて、我々が作ったカメラが期待通りに動いてくれてとてもうれしいです。この画像も素晴らしいですが、マストカメラのポテンシャルはまだまだ、この8倍もの解像度があるんです」(マストカメラ担当者のMike Malin氏)。

火星時間で到着後3日目、探査車「キュリオシティ」ではアルファ粒子X線分光器、化学鉱物分析器、サンプル分析器、アルベド中性子検出器、2次フライトコンピューターに電源が入り予備チェックが行われた。

ミッションチームでは、着陸前から着陸地点を含むゲール・クレーターの390km2の地質図作成を始めていた。「キュリオシティ周辺の地形と地質を確認することはとても重要です。目的地であるマウント・シャープ(Mount Sharp)に効率よく近づき、かつ途上で有意義な科学観測が行えるようなルートを選ぶ必要があります」(カリフォルニア大学のDawn Sumner氏)。

地質図作成は1区間2.6km2程度の面積の151区間に分けられて行われており、キュリオシティが着陸したのは「イエローナイフ」と呼ばれる地区。由来となっているカナダの同名の地は、北米最古の岩石の調査隊の出発地点となった場所でもある。火星の「イエローナイフ」からの旅も、様々な発見をもたらしてくれるに違いない。

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