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金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

宇宙の終わり

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宇宙の終わり

  • ニュートンプレス
  • 143ページ
  • 定価 1650円

あの世この世で区別すれば、宇宙はこの世そのもの。つまり天文学が相手になる宇宙だ。従って、宇宙は宗教では調査することはできない。望遠鏡でしか調べることができない対象だ。では、あの世は対象にはならないか。実はそうではなさそう、ということが本書を熟読すると判ってくる。目、すなわち望遠鏡ではγ線・X線・紫外線・可視光線・赤外線・電波で見ることができない、空想ではない実体を、どうやって調べることが可能なのか、実はユニであろうがマルチであろうが、ともかくバースが問題なのだ。訳のわからないことをしゃべっていないで、一体、天国や地獄は、この宇宙のどこにあるの? が問題なのだ。

本書を読んで最初に考えたのが、そのこと。マルチバースの一つが天国で、一つが地獄だとすれば、天国や地獄に行くためには必然的に、ブラックホールを通過するために体が伸ばされ、ちりぢりバラバラにならなければなりませんね。とても昔の宗教者が想像で描いた死や来世への旅どころではない。それどころか、もしかすると神様はダークエネルギーで悪魔はダークマターなのかも。

評者は、この宇宙は将来リップかフリーズすると踏んでいるが、ともかくいずれ訪れるだろうと目されている宇宙の突然死について、読者の皆さんも、是非心して備えておきましょう。本書は、そのための絶好の参考書になりますよ!

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