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Book Reviewこだわり天文書評

金井三男さんのWebオリジナルレビューと「星ナビ」月刊ほんナビを掲載しています(不定期更新)。▼天文・宇宙関連書の最新刊リストも掲載。

ピックアップ はやぶさブラックホール

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金井三男のこだわり天文書評 第百七十二回(9/20)

■緯度を測った男たち■よくわかる宇宙ビジネス■地球を掘りすすむと何があるか

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星ナビ「月刊ほんナビ」(原智子さん他) 星ナビ2022年9月号(9/20)

■星三百六十五夜■小さな星の本■星空教室■スマホで楽しむ星座入門■まんがで読む星のギリシア神話

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金井三男さん 金井 三男(かない みつお)

1974〜1989年に東京・渋谷にあった五島プラネタリウムで解説員として活躍の後、(株)東急コミュニティーにて後輩の指導・育成に携わる。現在は首都圏10か所のカルチャーセンターで毎月講演会を行っている。月刊「星ナビ」で、独自の視点から天文や宇宙を追究する「金井三男のこだわり天文夜話」を連載中。

新着レビュー

金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

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緯度を測った男たち 18世紀、世界初の国際科学遠征隊の記録

緯度を測った男たち 18世紀、世界初の国際科学遠征隊の記録

  • ニコラス・クレーン 著、上京恵 訳
  • 原書房
  • 272ページ
  • 2022年5月

本書ほど読みながら、評者の心臓をドキドキバクバクさせた本はない。1735年から1744年までフランス科学アカデミーが南米アンデス山脈の麓ほぼ赤道直下のグアヤキル近郊に送った緯度測量隊一行(正確には赤道測地測量隊)の、手に汗握る詳細な冒険談である。

評者も半世紀前の学生時代、大学校舎屋上で六分儀による測量を体験させてもらったが、それは言ってみれば“遊び”のようなモノ。とても命をかけるようなものではなかった。ジャングルの中で原住民や毒蛇に襲撃されることなく、ノホホンと太陽高度を(当然のことながらほぼ真っ黒なフィルターで目を焼かないように守りながら)測り、六分儀の扱いに慣れるだけだった。測量隊のメンバーが目指した、地球の形の緯度による違い、即ち赤道半径と極半径の相違という崇高な目的とは、全く無関係な、遊びと言える程度の測定だった。それでも、一学年1人という珍しさを胸に、胸を張って実習していた。

デカルトとニュートンの争いが熾烈だった当時、本書の主人公フランス人のコンダミーヌらによって、赤道半径の方が極半径より長いと主張したニュートン派を勝利させた経緯が、本書を読むと手に取るように理解できるのだ。本書でしか見たことがない13名の関係者の紹介も、本書最終章に詳細に記されている。いずれも200年以上前に活躍していた人たちだが、測量という科学を通じてまるで現代人のように感じ入ることができる。お勧めです。

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よくわかる宇宙ビジネス 日本初サラリーマン宇宙旅行者からの提言

よくわかる宇宙ビジネス 日本初サラリーマン宇宙旅行者からの提言

  • 稲波紀明 著
  • 星海社
  • 208ページ
  • 2022年7月

日本初サラリーマン宇宙旅行者を名乗る著者は、本書「おわりに」に記しているように義足の障害者だという。障害者として史上初めて宇宙に行く人間になるかもしれないそうだ。評者も昔、やせっぽちで背高のっぽ、眼鏡人間で目が悪く、英会話は苦手、ただ一つ宇宙好きが取り柄だけの日本人だったので、宇宙には行きたかったのだけれど、最初から諦め人間だった。JAXA相模原キャンパスの通りを挟んで所在している相模原市立博物館プラネタリウムに解説のお手伝いとして伺った時に、「あぁ、ここにお世話になりたかったなぁ」と、朝晩いつもガックリしていたモノだ。

著者は、2005年JAXAの試験に繰り上がり当選合格した元サラリーマン、というより日本IBMのエンジニア。詳細は本書冒頭でお読みください。時代が変わり、今や本書に紹介されているように、日本にも様々で多様な宇宙旅行の会社が設立されている。ホントにこんなにあるのだと感じてしまうほど…。今や宇宙時代、というより宇宙ビジネス時代なのです、読者の皆さん!

ミサイルを打ち上げることのみに専心し、隣国や他国の迷惑や感情を顧みようともしない国もあるなか、私たちは月や火星を目指すのだということを、普通のサラリーマンさんが世界に示していただきたい。応援します!

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地球を掘りすすむと何があるか

地球を掘りすすむと何があるか

  • 廣瀬敬 著
  • 河出書房新社
  • 190ページ
  • 2022年7月

評者が大学1年の地学実習で、千葉県市原市の今で言うチバニアンの地層を調べたときのこと。地学(地質学)とはこんなに面白いモノかと実感した。その後、埼玉県長瀞で古生代の地質調査も行ったが、その地質はまるで同じ地球のモノとは思えなかった。

著者は東京大学教授で地球内部物質学がご専門。2011年日本学士院賞を受賞された、バリバリの地質学者である。本書はその専門性を充分に活かした本である。

皆さんもよくご存じのとおり、地表のすぐ内部には2種のプレート、大陸プレートと海洋プレートがある。面白いことにこの2種のプレートは動いており、沈み込む部分で大地震が起こっているのだ。しかし、その深さは高々110〜120km程度。とても地球半径6400kmに遠く及ばない。地球内部は地震を通して人間生活に直結しているが、深々1/60程度しかないのだ。

まして、地球中心から半分程度の位置にあるコア(外核や鉄でできている内核)には、はるか遠く及ばない。地震波の測定によって内核が発見されたのは1936年のことだった。さらに16年後、外核は鉄だけでなく水素・炭素・酸素・ケイ素・硫黄といった軽い物質も含まれていることが判明した。こうして、それらが多い他の惑星と地球とが初めて繋がったのだ。

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新刊情報

9月20日掲載

宇宙開発の不都合な真実

  • 寺薗淳也 著
  • 彩図社

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宇宙論入門 宇宙の力学からインフレーション、構造形成まで

  • バーバラ・ライデン 著、牧野伸義 訳
  • 森北出版

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教養としての宇宙生命学 アストロバイオロジー最前線

  • 田村元秀 著
  • PHP研究所

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宇宙を動かしているものは何か

  • 谷口義明 著
  • 光文社

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天体観測手帳2023

  • 早水勉 著
  • 技術評論社

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暗闇のなかの光 ブラックホール、宇宙、そして私た

  • ハイノー・ファルケ 著、イェルク・レーマー 著、吉田三知世 訳
  • 亜紀書房

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東京大学の先生伝授 文系のためのめっちゃやさしい 時間

  • 吉田直紀 監修
  • ニュートンプレス

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この星で生きる理由 過去は新しく、未来はなつかしく

  • 佐治晴夫 著
  • アノニマ・スタジオ

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宇宙と、「宇宙」の混沌に立ち向かった人間の知力について語ってみたい

  • 今村明生 著
  • 文芸社

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科学って何のためにあるの? 科学の基本的な5つの分野がわかる図鑑

  • DK社 編、左巻健男 監修・訳、上原昌子 訳
  • 東京書籍

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ありえない138億年史 宇宙誕生と私たちを結ぶビッグヒストリー

  • ウォルター・アルバレス 著、山田美明 訳
  • 光文社

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地球を掘りすすむと何があるか

  • 廣瀬敬 著
  • 河出書房新社

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8月22日掲載

天文学者とめぐる宮沢賢治の宇宙 イーハトーブから見上げた夜空

  • 谷口義明 著、渡部潤一 著、畑英利 著
  • 丸善出版

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図解 教養事典 物理学

  • ジャイルズ・スパロウ 著、斉藤英治 監修、田村豪 訳
  • ニュートンプレス

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ニュートン別冊 ゼロからわかる宇宙論 改訂第2版

  • ニュートンプレス

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宇宙を知る 完全版

  • 荒舩良孝 著
  • 宝島社

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衛星通信ガイドブック2022

  • サテマガ・ビー・アイ

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物理の4大定数 宇宙を支配するc、G、e、h

  • 小谷太郎 著
  • 幻冬舎

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写真集 流星群/大彗星 宇宙からのメッセージ

  • 駒澤満晴 著
  • 風詠社

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宇宙のふしぎ366

  • 左巻健男 著
  • きずな出版

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星と月の新しい撮り方

  • CAPA編集部 編
  • ワン・パブリッシング

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決定版 星の王子さまの大宇宙

  • 椚山義次 著、中村萬悠 著、サン・テグジュペリ イラスト
  • オクターブ

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星空写真 撮影ハンドブック

  • 成澤広幸 著、MOSH books 著
  • 技術評論社

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7月20日掲載

よくわかる宇宙ビジネス 日本初サラリーマン宇宙旅行者からの提言

  • 稲波紀明 著
  • 星海社

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小さな星の本

  • 渡部潤一 監修
  • リベラル社

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例題で学ぶ相対性理論

  • 柏太郎 著
  • 日本評論社

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宇宙ってそういうことだったのか!図鑑

  • 縣秀彦 監修
  • アスコム

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うちゅう 小学館の図鑑NEOまどあけずかん

  • 永田美絵 監修、高橋進 イラスト、よう イラスト、アンヤラット渡辺 イラスト
  • 小学館

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天文宇宙検定公式問題集 1級 天文宇宙博士 2022-2023年版

  • 天文宇宙検定委員会 編
  • 恒星社厚生閣

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天文宇宙検定公式問題集 2級 銀河博士 2022-2023年版

  • 天文宇宙検定委員会 編
  • 恒星社厚生閣

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天文宇宙検定公式問題集 3級 星空博士 2022-2023年版

  • 天文宇宙検定委員会 編
  • 恒星社厚生閣

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天文宇宙検定公式問題集 4級 星博士ジュニア 2022-2023年版

  • 天文宇宙検定委員会 編
  • 恒星社厚生閣

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学研の科学 水素エネルギーロケット

  • 学研の科学編集部 編
  • 学研プラス

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宇宙飛行士だから知っている すばらしき宇宙の図鑑

  • 野口聡一 著
  • KADOKAWA

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東京大学の先生伝授 文系のためのめっちゃやさしい 相対性理論

  • 吉田直紀 監修
  • ニュートンプレス

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国立天文台教授がおどろいた ヤバい科学者図鑑

  • 本間希樹 著
  • 扶桑社

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宇宙食になったサバ缶

  • 小坂康之 著、別司芳子 著
  • 小学館

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宇宙開発をみんなで議論しよう

  • 呉羽真 編、伊勢田哲治 編
  • 名古屋大学出版会

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ロシアの星

  • アンヌ・マリー・ルヴォル 著、河野万里子 訳
  • 集英社

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太陽系の謎を解く 惑星たちの新しい履歴書

  • NHK「コズミックフロント」制作班 著、緑慎也 著
  • 新潮社

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僕たちはいつ宇宙に行けるのか

  • 山崎直子 著、竹内薫 著
  • 青春出版社

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