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Book Review金井三男のこだわり天文書評

天文宇宙に関連する本やDVDをご紹介します。毎週の新刊情報のほか、金井三男さんや星ナビなどによる書評を数多く掲載しています。

金井 三男さんの顔写真

プロフィール:金井 三男(かない みつお)

プラネタリウム解説員。1974〜1989年に東京渋谷にあった五島プラネタリウムで解説、現在は(株)東急コミュニティーにて後輩の指導・育成にあたる。独自の視点から天文や宇宙を追求、月刊天文雑誌「星ナビ」で「金井三男のこだわり天文夜話」を連載中。

金井三男のこだわり天文楽 表紙画像

「金井三男のこだわり天文楽」好評発売中!

金井さんがステラナビゲータを使って過去や未来の天文現象を研究した成果をまとめた、ステラナビゲータ Ver.8 公式ガイドブックの第2弾が登場しました。読み物としても楽しめて、金井さんの天文への熱い思いや幅広い見識に触れることができます。( >>製品情報ページへ

新刊情報

4月30日更新

ブラックホールを見る!

  • 嶺重 慎 著
  • 岩波書店
  • ISBN 978-4-00-007484-1
  • 価格 1,260円
  • [Amazon.co.jp]

宇宙旅行はエレベーターで

  • ブラッドリー・C・エドワーズ、フィリップ・レーガン著/関根光宏 訳
  • ランダムハウス講談社
  • ISBN 978-4-270-00335-0
  • 価格 1,890円
  • [Amazon.co.jp]

ヴィジュアル版星座図鑑 新装版

  • 藤井 旭 著
  • 河出書房新社
  • ISBN 978-4-309-25220-9
  • 価格 1,890円
  • [Amazon.co.jp]

星の伝説がわかる本 藤井旭の天体観測入門

  • 藤井 旭 著
  • 誠文堂新光社
  • ISBN 978-4-416-20808-3
  • 価格 1,680円
  • [Amazon.co.jp]

新着レビュー

金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビに掲載

編集部オンラインニュース編集部による書評

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星空案内人になろう!  夜空が教室。やさしい天文学入門

  • 柴田晋平 著
  • 技術評論社
  • 四六判、272ページ
  • ISBN 978-4-7741-3197-9
  • 価格 1,659円

書評を書き始めてはや一年。この間行く先々で書店に立ち寄り、これは…と思った本を購入してすでに優に百冊を超えた。おかげで我が家の仕事場(とても書斎とはいえない場所)は、いよいよ本で埋まり崩れそう。ともかくこれでお分かりだと思うが、本欄書評にもれた本も多数ある。もれなかったうちの一冊がこの本だ。

すでに何度かお伝えしたように、評者が選ぶのはただ「解説員が読む(べき)本」だけだ。今や広く用いられるようになった「天体観望会」の命名者として、プラネタリウム解説員=星空案内人と自覚している。だから、「星空案内人が読む(べき)本」と読み替えて頂いてもよい。評者がこりゃ買わなきゃ…と考えるのは当然のことだ。

本書は、評者が小4の時初めて望遠鏡で土星を見せてくれた近所の肉屋のお兄さんのごとき人に指針となる本だ。「星」に長けている人は浮世に疎いという誤解が世にまま見受けられるが、実はそういう人こそ洞察力に富み、文化に深い造詣を持つ。

なので、適切な指針さえあれば、案内人として素晴らしい前進が期待できるのである。本書は星のソムリエ志願者ばかりでなく、一般の方々への天文学の教科書としてもおすすめできる。本書にも指摘されているが、これからのソムリエには、従来の洋食中心のメニューばかりでなく、「日本の星伝承」という和食メニューもぜひマスターしていただきたいものだ。

なお、付録の「星空案内人認定試験模擬問題」に、評者もどうにかこうにかパスできた。みなさんもどうぞ!

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今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい太陽の本

  • 山崎耕三 著
  • 日刊工業新聞社
  • A5判、159ページ
  • ISBN 978-4-526-05935-3
  • 価格 1,547円

トコトンやさしいとあるからといって、誤解されないように。太陽に関して興味や関心がある大人のための本だ。中身の水準は高く、数式・化学式がほとんどないだけ。とくに本書の真価は、第5章「太陽エネルギーの利用」と第6章「人口の太陽を創る」にある。著者が原子力(特に核融合)の工学博士であるだけに、この部分だけでも拡充して一般書として出版してほしいほどの出来栄えだ。第3章「太陽からの贈り物」では、人工的な地球温暖化議論がはやっている中、太陽活動の低下による寒冷化を取り上げていて、注目される。それを受けての第7章の展開も、ぜひ多数の読者に知っていただきたいことだ。

コラムが飛びぬけて面白い。太陽にまつわる雑学集で、評者は言われて初めて日本とバングラデシュとパラオの国旗を眺めてしまった。みなさん、図鑑で見てみましょう!さまざまなエピソードが掲載されているところに、著者のこだわりが感じられて楽しい。

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実証 超科学講座

  • ニュー・サイエンティスト 編/黒輪篤嗣 訳
  • 二見書房
  • 四六判、246ページ
  • ISBN 978-4-576-07161-9
  • 価格 1,365円

1956年創刊の英科学週刊誌「ニュー・サイエンティスト」で94年から続く名物コーナー「ザ・ラスト・ワード」の訳本はこれで3刊目。前2刊は早川書房から「つかぬことをうかがいますが…」「また、つかぬことをうかがいますが…」のタイトルで出版された。全部評者書斎コーナーの棚にある。なにしろ面白い。と同時に、英国との科学の質と量の違いを痛感する。なにしろこの本には特定の著者がいない。ウェブに質問してきた人と全世界からそれに回答を寄せる人々全てが著者なのだ。質問は実に多様で、核心を突くもの・奇想天外なもの・鋭く観察したものなど、すばらしいの一言。回答は超一線の専門家や科学に精通した人々によるもので、なるほどと誰の目をも見開かせるものだ。詳しくはご紹介しきれないので、ぜひ書店で102のラインナップを見て購入を決めてほしい。宇宙・地球・天気に関するものは24編だが、他分野のものも含め、科学を勉強することが本当に楽しくなりますよ!

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爆笑問題のニッポンの教養 宇宙人はどこにいるのか?

  • 太田 光、田中裕二、井田 茂 著
  • 講談社
  • 新書判、137ページ
  • ISBN 978-4-06-214282-3
  • 価格 798円

プラネタリウムの解説員がコンソールに立ったとき、「今日のお客様の年齢構成と職業構成を一瞬で分析する」ことが肝心だと評者は第一に考えてきた。芸能界にいるみなさんを評価するときも同様だ。つまり、インタビューアー・司会者・解説者は、相手(聴衆や対談者)を大事に思い、上手に乗せていく事が第一で、そのためには話題をしっかり把握・理解し、問題点を抉り出す能力に長けていなければならない。

ちょっとばかり本を読みかじっただけではとても歯が立つはずが無い系外惑星の話など、評者も対談はしり込みするものだが、難なくこなしてしまう爆笑問題の力は凄い!真のアマチュアと真のプロとが気軽にジャブを交わしているボクシング試合を見ているようだ。ただし、この本を読む際、とてつもなくカタイ本、例えば井田先生の「系外惑星」などを同時並行で読むべきである。時々パンチがないとだらついた試合になるからだ。

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天文学者はロマンティストか? 知られざるその仕事と素顔

  • 縣 秀彦 著
  • 日本放送出版協会
  • 新書変型判、213ページ
  • ISBN 978-4-14-088236-0
  • 価格 735円

天文学の普及を研究テーマにしながら、実践もされている著者(国立天文台唯一の教育学博士)の思いの丈を著述した価値ある本。「宇宙探求は、自分自身が住むこの世界を更に深く理解しよう、という人間の本能に裏打ちされた生命活動のようなもの」という著者の信念に敬服する。評者もそのとおり!と思うからだ。これを基本姿勢に、著者は現役の研究者や歴史的人物を通して、天文学者の実像に迫り、その共通する特徴や欠点について興味深くえぐり出していく。果たして天文学者はロマンティストであるか否かについては、本書を通じて読者に決めていただくこととしよう。わが国の理科教育の問題点と、大人の科学技術知識に関するレベルの低さの指摘、および「天文学はみんなの科学」との確信については、評者もまったく同感である。また、サンフランシスコのエクスプロラトリウム副館長センバー氏の言葉「科学普及という仕事について、欧州では対話、米国では理解、対する日本は興味・関心と参加意識」の紹介も面白い。これらの点から本書は、題名にやや惑わされそうだが、大変シリアスな主張がされた重要な本であると、評者は考えている。

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