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金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

まだ見ぬ地球外生命 分子生物学者がいざなう可能性の世界

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表紙
まだ見ぬ地球外生命 分子生物学者がいざなう可能性の世界

  • 山岸明彦 著
  • dZERO
  • 280ページ
  • 定価 2530円

こだわり天文学者を自称する評者のつぶやきから始めさせていただく。先日、評者の所蔵本整理のため、業者さんに依頼して整理した。なにしろ崖のようにうず高く積み上げられていたからで、家内も地震対策で何とかしろ! と言っていた。評者も、最近話題の首都直下地震が来たら、扉を開けることができなくなり、こりゃ自室(書庫)から出られなくなると自覚していたからだ。その結果、おもわぬ(と言うよりとんでもない)大発見もあった。底の底に積み隠れていた、大学時代の恩師・鈴木敬信著『日食と月食』(昭和11年、恒星社刊)が見つかってしまったのだ。神田神保町の科学書古書店で購入したもの。

さて、現実に地球外に生命体が見つかれば、ガリレオの諸発見は吹っ飛ばないにしても、トンデモナイ発見になることは間違いなし! もちろん、相手も知能や知性がある生命体だから、間違いなくその正体を明かすには慎重になるだろう。評者は、著者のようにSF好きな人間ではないが、でも科学的興味を持つ人間ではある。そこで、彼らが地球上に住む生物と同様な姿かどうかや生活の仕方には大いに興味を持っている。だから、第五章「地球の生物に似ている可能性」と第七章「地球人類のさらなる進化」には、大きな関心がある。蛙などの両生類が水から離れられないのはなぜなのか、鳥が空を飛んでいるのはなぜなのかなど、科学的に面白いことがこの世界にはたくさんありますよね。お勧めします。

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