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Book Review

金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

次の大量絶滅を人類はどう超えるか 
離散し、適応し、記憶せよ

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次の大量絶滅を人類はどう超えるか 離散し、適応し、記憶せよ
 

  • アナリー・ニューイッツ 著
  • インターシフト 刊
  • 13.3×319cm、365ページ
  • 2014年12月
  • ISBN 978-4-7726-9544-2
  • 価格 2,376円

2013年頃から大量絶滅に関する本が、大書店の理学書コーナーに目立つようになった。本書にも詳しく紹介されているように、人類学者・古生物学者として有名なリーキー博士が1990年代に言い始めたことで、実は今から1万5000年前に六度目の大量絶滅が始まったと言う。その説が確実なことになったからだろう。

ただし、これまでの五度の大量絶滅と大きく異なることは、その原因を人類が作っていることだ。決して人類が関わっていると言った生やさしいことではなく、人類の活動が原因になっているのだ、という認識を、本書を読んで改めて実感した次第。だってそうでしょう、原発をはじめ、戦争や環境破壊は人類無くして起こらなかったからだ。なので、それらに関わる人々は、賛成反対問わず、本書を熟読いただきたい。

もちろん、本書を本書評でご紹介する一番の理由は、第4章恐竜たちに起こったことの真相、第20章うちの近所には来ないでくれ、第21章宇宙エレベーターに乗って、第23章タイタンの湖畔で、である。つまり、太陽系・太陽系外問わず、これから生きる人々の視点には、我々が宇宙に住んでいるという視点が必要と言うこと。もちろん我々は生物だから、生きるためにパンでミックに対する警戒が必要だという他章の記事も、大いに参考にすべしである。本当に本書は重たい(重量は400g超)内容の本と言える。

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