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Book Review

金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

ペーパークラフトで作ろう! 自作のプラネタリウム

表紙写真

  • 大野裕明、アンドリュー・デュアー 著
  • 二見書房
  • B5判、47ページ
  • ISBN4-576-07113-0
  • 価格 1,260円

星の村天文台の元台長と福島在住のペーパークラフト作家がコラボ。前半は星座とプラネタリウムの歴史の解説、後半は「のぞくプラネタリウム」と「投影プラネタリウム」の台紙になっている。台紙を切り取り、ピンや爪楊枝で星の位置に根気よく穴を開けてから組み立てれば、プラネタリウムのできあがり。

この本は読むべき本だが「読む」本ではなく、「作る」ための本。アンドリュー・デュアー氏が米国人留学生として慶応大学で図書館情報学を学び、博士号取得、福島市の私立短大教授をされながら、少年時代からの得意芸だった紙細工を生かしてプラネタリウムを制作するという、これまでにない不思議な本なのだ。それを、評者が日本短波放送の番組に招待出演させてもらった時の番組パーソナリティだった「星の狩人」大野裕明さんがバックアップした。企画したのは大野氏だろうが、いずれにしても著者お二人の目論見どおりになった。覗くプラネタリウムにしても、投影プラネタリウムにしても、ペーパークラフトで作ろうという企画はすばらしい。評者にとって最大の当たり記事は、渋川春海考案の「元禄中所名星座」だ。普及書としては40年近く前に出版された鈴木駿太郎著「星の事典」以来のもの。ことによると「日本独自の星宿」研究が本書から出発するかも。なお、1等星と6等星の明るさの差が97倍とされていたり、インヒニウムという名前に違和感を感じるというのは、評者のコダワリ癖によるイチャモンとしよう。

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