史上初の彗星着陸に向け、探査機ロゼッタが調査中

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【2014年8月27日 ESA

今月6日にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星上空に到着した探査機「ロゼッタ」。現在は彗星核を詳しく観測して、着陸探査場所の検討が行われているところだ。


チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の着陸場所候補

ロゼッタが8月16日に撮影した彗星。白く囲んだ場所がフィラエの着陸地候補となっている。2つに分かれた塊のうち、小さい方に3か所、大きい方に2か所ある。クリックで拡大(提供:ESA/Rosetta/MPS for OSIRIS Team MPS/UPD/LAM/IAA/SSO/INTA/UPM/DASP/IDA)

8月6日にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到着した探査機「ロゼッタ」は、11月に予定されている子機「フィラエ」の着陸に備えて調査を行っている。

ロゼッタは、およそ100km離れた軌道から彗星核の地形を詳しく観測し、表面温度、気圧などを測定する。これらのデータをもとに地形の凹凸、日照時間、フィラエと地球との通信を中継する親機ロゼッタとの通信可能時間などを検討した結果、現時点で候補地は5つにしぼられた(画像)。

最終的な着陸地の決定は10月中旬に予定されている。現時点では11月11日に目標設定されている着陸日も、同時に確定される。


チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の位置と軌道

天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ」では、彗星の設定日時における位置を表示することができます。