2008年 2月

地上で寒さがピークに達する時期は、星空がもっとも華やかなシーズンでもある。ぎょしゃ座のカペラ、ふたご座のポルックス、こいぬ座のプロキオン、おおいぬ座のシリウス、オリオン座のリゲル、おうし座のアルデバラン、以上の6つの1等星が作る「冬のダイヤモンド」が美しい。ダイヤモンドの中には赤い1等星ベテルギウス、さらには火星も輝いている。

一方、東からは春を予感させる星座の星々も昇ってくる。その代表格がしし座の1等星レグルスだが、そのすぐ東でさらに明るく輝いているのが土星だ。25日に衝となり、観望好期を迎える。今年は環の傾きが小さく、いかにも土星らしい姿をしているので望遠鏡で観察しておきたい。ちなみに来年の土星はすっかり横を向いてしまい、環が消えたかのような姿になる。

明るい星々の競演が繰り広げられた夜が明けるころ、真打が登場する。マイナス4等の金星とマイナス2等の木星だ。1日と2日の朝は、両者が1度以内に大接近する。望遠鏡の低倍率なら同一視野に収まるので、ガリレオ衛星と金星を一緒に観察できるはずだ。

今月の星空2月

全天星図

図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。

今月の惑星2月

水星

上旬 中旬 下旬
等級 5.4 1.7 0.4
視直径 10.1" 9.7" 8.1"
星座 みずがめ やぎ やぎ
現象
  • 2日 海王星に最接近
  • 6日 内合
  • 19日 留
  • 27日 金星に最接近

金星

上旬 中旬 下旬
等級 -4.0 -3.9 -3.9
視直径 12.3" 11.8" 11.4"
星座 いて いて やぎ
現象

火星

上旬 下旬
等級 -0.5 0.1
視直径 11.5" 9.5"
星座 おうし おうし
現象

木星

上旬 下旬
等級 -1.9 -2.0
視直径 32.7" 34.0"
星座 いて いて
現象

土星

上旬 下旬
等級 0.5 0.5
視直径 19.8" 20.0"
星座 しし しし
現象

天王星・海王星

天王星(中旬) 海王星(中旬)
等級 5.9 8.0
視直径 3.3" 2.2"
星座 みずがめ やぎ
現象
  • 2日 海王星が水星に最接近
  • 11日 海王星が合
  • 13日 天王星がみずがめ座φに接近