10月8日皆既月食直前チェック
今日6日は十三夜の栗名月。そしていよいよ明後日10月8日は、全国で見られる皆既月食。いつ見えるか、どこでどんな風に見るか、当日を迎えるまでの最終チェックポイントを紹介する。
【2014年10月6日 アストロアーツ】
月食が見える時間と位置をチェック
月食はどこから見ても同時進行だ。月が見える場所なら世界中どこでも、同じ時刻に始まって同じ時刻に終わる。部分食の始まり(欠け始め)は18時14分で、皆既食は19時半ごろから1時間続く。部分食が終わってまん丸な月に戻るのが21時半ごろ。一方、各時刻の月の高さは場所によって異なる。欠け始めのころは全国どこでもまだ月の高度は低いが、皆既食が始まるころには那覇でもそれなりの高さ(高度17度)に見える。
月が建物にじゃまされないか、空のどのあたりに見えるのかをあらかじめ知りたい場合には、前日19時ごろに月が見えるあたりに皆既食となった赤銅色の月が見える、と大まかに見当をつけることもできる。
皆既食がどこに見えるか、視界に不安がある場合は、前日7日19時ごろの月の位置で大まかなチェックができる。画像は東京での図(「ステラナビゲータ」でシミュレーション)
時間がない! 見逃せないハイライトをチェック
当日はまだ夜も浅く見やすい時間帯だが、仕事や外出などの用事であまりじっくり眺めることができない人も多いだろう。そんな人のために「集中的に見たい30分」をピックアップするなら、皆既食が始まる19時〜19時半ごろがおすすめだ。秒単位の変化ではないが、欠けた部分がみるみるうちに赤く染まっていき、赤銅色の満月が完成する様は、皆既月食ならではの神秘的な眺めだ。
詳しくは → 皆既月食特集サイト:ハイライトは「皆既の始まり」
どこでどう見る? いろいろな観望スタイルをチェック
オフィスでも自宅でも、南東の空にさえぎるものがなければ、どこでも気軽に月食を見ることができる。観察のために外に出かける時には、夜の観望となるのでじゅうぶん注意しよう。
近くで開催されている観望会に参加したい場合は、全国プラネタリウム&公開天文台情報サイト「パオナビ」で探すことができる。
外に出られない、天気が期待できないなどの場合は、インターネット中継で見てみよう。「ウェザーニュース SOLiVE 24」では、月食前には天気予報を、月食が始まると日本とオーストラリアからの中継を見ることができる。また「星の子館」ウェブサイトでは兵庫県姫路市からの中継のほか、日本各地の天文施設の中継サイトを紹介している。
その他耳より情報をチェック
- 双眼鏡や天体望遠鏡を持っているなら、月のそばの天王星を見る絶好のチャンス
詳しくは → 皆既月食特集サイト:すぐそばに天王星も - 月食ついでに星や星座を見てみたい
月の上に見える「秋の四辺形」、おなじみのカシオペヤ座に「すばる」まで。
詳しくは → 皆既月食特集サイト:ほかの星も見てみよう - ひと工夫でうまくいく、スマートフォンでの月撮影
デジタルカメラなら、三脚もお忘れなく。
詳しくは → 皆既月食特集サイト:月食を撮ろう - 親子で自由研究
国立天文台「皆既月食を観察しよう」キャンペーンサイトでは、用意された記録用紙に皆既食中の色を観察して報告することができる。 - 欠かせない疑問、「次はいつ?」
次によく見える皆既月食は4年後。
詳しくは → 皆既月食特集サイト:過去未来の月食 - 皆既食の撮影写真、色を強調すると謎の青い線が
地球のオゾン層を通過した光が当たっている領域。
詳しくは → 皆既月食特集サイト:月食を撮ろう - 今すぐダウンロード、月食や星を見るのに便利なアプリ
今いる場所で見える月食をリアルにシミュレーション。惑星や彗星の位置もわかる一生モノアプリ。
詳しくは → アプリやムックで楽しむ、10月8日皆既月食 - これからの星空の見どころは?
皆既月食の次の大きな天文イベントは、12月14日の「ふたご座流星群」。
詳しくは→ アストロアーツ:星空ガイドや無料メールマガジン「星空アナウンス」で随時チェック。