メシエ天体ガイドM57
(こと座の惑星状星雲:環状星雲)

M57M57 Map

  • M57(NGC6720) こと座/惑星状星雲(IV)
  • 赤経 18h53.6m 赤緯 +33゚02'
  • 光度 9.3等 視直径 80"×60" 距離 1,410光年

解説

M57は、リング状に見えることで有名な惑星状星雲で、環状星雲、リング星雲、ドーナツ星雲などと呼ばれ、小口径の望遠鏡でも楽しむことができる、夏の夜空の主役の一つです。この星雲の正体は、星の爆発で球状に広がるように飛び散った物質が、中心星からの紫外線を受けて蛍光灯のように光っているものです。球状のガスの殻を遠くから見ると周囲がリング状に見えるという、教科書の解説どおりの姿を見せてくれています。

見つけ方

こと座の本体は3等級の星で構成される細長い平行四辺形で、一度星図をたどれば覚えることができるでしょう。M57は、この平行四辺形のベガから遠いほうの短い辺、β星とγ星の中間で、わずかにβ星よりに位置しています。β星(3.4等)からは3.5m東、20'南です。空の状態が良ければ、やや大きめのファインダーで位置が確認できます。

双眼鏡

明るさが9.3等というと暗く感じられますが、7×50の双眼鏡でも位置が分かり、わずかに恒星像がぼやけたようなイメージとなります。しかし、慣れないと識別は難しいかも知れません。大きな対象ではありませんから、双眼鏡では残念ながら感動に欠けます。

10cm

10cm程度の望遠鏡を使えば、見て楽しい対象となります。その名の通り、小さな環が浮かんでいる姿を60倍程度で観察できます。これより小さい口径でもリング状の姿は確認できますが、好条件下でないと目が慣れていない人には難しいでしょう。M57のような惑星状星雲は、倍率をあげてもさほど薄れずに細部の構造が確認できますから、100倍を超える倍率をかけて観察してみると良いでしょう。やや楕円形をしたリングに濃淡があることも分かり、長い方の軸の両端がやや淡い様子も分かります。

20cm

大口径望遠鏡で見るM57は実に楽しい対象で、東京でも確実にリングの存在が分かります。好条件下では、倍率を高くするとリング全体に微妙な濃淡があることや、外周と内周の部分がやや明るいことが明瞭に分かり、リングの中心付近(1'東)に13等級の星があることも分かります。この星は中心星ではなく、中心星は中心から1'西にある15.4等の星で、30cmを超える口径でないと観察できません。

30cm

非常に見事な姿となり、巨大な環の中に吸い込まれそうな感じがして、ますます楽しくなってきます。環の中心部にも淡い星雲が広がっている様子も見えてきます。