[新天体速報] C/2001 A2 リニア彗星が夕方の空で急増光!

【2001年3月31日 アストロアーツ】

リンカーン研究所チーム (LINEAR)が2001年1月に 発見した彗星が夕方の空で急増光して、7等級まで明るくなっています。

2001年2月は、CCDで15等級の光度観測が報告されていましたが、じょじょに増光して3月に入って眼視で捉えられるようになりました。
吉本勝己さん(山口県)の眼視観測では3月26日に10.2等でしたが、永井佳実さん(山梨県)の報告によると、30日には8.6等、 コマの視直径2.9分と急増光していました。
また、鈴木雅之さん(栃木県)は、30日に強く集光した大きな姿をCCDで捉えています(鈴木雅之さんのC/2001 A2のページ) 。

すでに7等の眼視観測が報告されており、今後の光度変化が注目されます。
彗星は「いっかくじゅう座」から「うさぎ座」へ南下中で、夕方の空で見られます。

村岡健治さん(高知県)が、2001年1月3日から3月30日までの観測から計算した軌道は、次のとおり。

近日点通過時刻 2001年5月24.52558日 TT   近日点引数 295.32578 度
近日点距離 0.7790429 AU   昇交点黄経 295.12747 度(2000.0)
離心率 0.9994529   軌道傾斜角 36.48491 度

 

C/2001 A2 リニア彗星の動き

C/2001 A2 リニア彗星の動き。リニア彗星は、4月中はいっかくじゅう座からうさぎ座にかけて南下する。

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