メシエ天体ガイドM12
(へびつかい座の球状星団)

M12M12 Map

  • M12(NGC 6218) へびつかい座/球状星団(IX)
  • 赤経 16h47.2m 赤緯 -01°57′
  • 等級 7.6等 視直径 9′ 距離 16,000光年

解説

へびつかい座のいびつな五角形の中に位置している3つの球状星団の1つで、双眼鏡ならM10と同じ視野に入ります。いかにも球状星団らしい形をしたM10とは対照的に、星がまばらに見えるのが印象的です。ぜひ両者を見比べてみてください。

見つけ方

へびつかい座のδ星とε星はともに3等級で近接しているため、このあたりでは目を引きます。この北側のδ星(2.7等)から東に約10°ほどのところにM10があり、M12はM10から北西に3.5°のところに位置しています。δ星から32.9m東、1°45′北です。

双眼鏡

7×50の双眼鏡では、M12とすぐ隣のM10を同じ視野にとらえることができます。2つの球状星団が双眼鏡で同時に見えるのはここだけです。この倍率では、M12の見え方はぼんやりとした星雲状です。

10cm

低倍率でもひじょうにまばらなため60倍程度で周辺の星がいくつか見えて、隣のM10が相変わらず丸い星雲状なのとは対照的です。120倍程度に倍率をあげるとしっかりと星に分解でき、おもしろいでしょう。

20cm

150倍程度まで倍率をあげると、M12は中心まで分解でき見事な眺めとなります。M10は中心部は密集しているため星雲状にしか見えません。M10の見え方はM12と比べると、標準的な球状星団のイメージです。