M11
(たて座の散開星団)
解説
たて座周辺は、いて座と共に天の川の非常に濃いところで、スモール・スター・クラウドとも呼ばれます。この星座の北東のはし近くにM11があります。アメリカではその姿を、カモが群れ集まるようすに見立て、The Wild Duckと呼んでいます。日本でも野鴨星雲と呼ばれますが、あまり一般的ではありません。このような姿を見るにはかなり大きな望遠鏡が必要なため、多くの人が観察した印象と合わないためでしょう。しかし、小望遠鏡でもその特徴のある姿は一見の価値があります。
見つけ方
たて座がすぐに分かる人ならβ星とη星を見つけて底辺とし、南側の三角形の頂点あたりを探せば、明るいのですぐに見つかります。良く分からない場合には、わし座のα星(アルタイル)から、胴体をδ星、λ星とたどります。λ星から12番星、たて座η星、R星、β星の並びが小さなかんむりになっているので、これを目印にします。わし座λ星(3.4等)からは15.1m西、1゚23'南。たて座α星(3.9等)からは15.9m東、1゚59'北。ファインダーですぐ分かります。
双眼鏡
7×50の双眼鏡では、扇型に広がる小さな星雲状にしか見えません。散開星団の見え方を期待して観察すると、イメージが違うのでとまどってしまいます。天の川の濃いところですから、視野には星が溢れ、その中に星雲状に輝くM11は非常に美しいものです。
10cm
低倍率では全体が星雲状で、その姿がZ形をしているように見えます。この星雲状の光芒の中に、細かな星がいくつか見え、1つ特別に明るい星がアクセントとなって美しい姿です。思い切って倍率を100倍以上に高めると、星雲状の光芒の中にあわ粒のような細かい星がたくさん見えてきます。見え方は散開星団というより球状星団に近い感じで、散開星団の中では、最も密集度の高いものに分類されています。星団中心部での恒星の間隔は1光年以下と計算されていて、そこでは夜空にシリウスほどの明るさの星が数百個散りばめられるという、想像を絶する光景が展開されています。
20cm
星雲状の光芒の中心まで星に分解できるようになり、その光景は非常に美しく感動的で、見飽きることがありません。








