【特集】初日の出と新年の夜明け空(2023年1月1日)

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一年の始まりを告げる「初日の出」。早起きして新年への思いを新たにしたり、風景の美しいところへ出かけて初日の出を撮影したりしてみてはいかがでしょうか。

初日の出前の星空も忘れずに眺めてみましょう。火星や冬の星々に続いて雄大な春の星座たちが姿を現し、明け方にはさそり座も姿を現します。

初日の出の時刻

国内の主な場所での初日の出時刻は以下のとおりです(地域や高度の違いなどにより、1分程度の差がある可能性があります)。

参照:天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ」

場所時刻
札幌7時06分
仙台6時53分
新潟6時59分
東京6時50分
場所時刻
名古屋7時00分
大阪 7時05分
福岡 7時23分
那覇 7時17分
場所時刻
南鳥島 5時27分
富士山山頂6時43分
犬吠埼 6時46分
与那国島 7時32分

日の出の豆知識

  • 日の出とは、太陽の上端が見かけ上地平線(または水平線)に一致した時刻を指します(日の入りも同様です)。
  • 地平線近くの太陽は、大気の影響(大気差)で実際よりも浮き上がって見えます。このため、実際にはまだ地平線の下にある太陽が、大気の影響がないと考えた場合と比較して4分ほど早く日の出を迎えます(同様に日の入りも約4分遅くなります)。
  • 日本で最も早く初日の出が見られるのは、日本の東端である「南鳥島」で5時27分です。本州では「富士山山頂」(6時43分)、平地に限れば千葉県の「犬吠埼」(6時46分)です。なお、日の出が最も早い場所は一年のうちの時期によって変わります。
    一方、日本の西端である「与那国島」の初日の出は7時32分で、日本の東西で実に2時間以上の差があることになります。
  • 日の出の時刻は標高が高いほど早くなります。また当然ながら、日が昇ってくる方向に山やビルがあればそれだけ遅くなります。

富士山頂に昇る初日の出

富士山頂に昇る初日の出。地上風景を半透明で表示し、写野角も表示(ステラナビゲータで星図作成)。画像クリックで表示拡大。ステラナビゲータでは、大気による浮き上がりの影響も含めて太陽の位置を正確に再現できます。さらに、周辺の地形から地平線を計算したり手持ちの機材による撮影範囲を調べたりといった、高度なシミュレーションも可能です。

夜明け前の空

初日の出は午前7時前後ですが、できれば新年最初の夜空も眺めてみてはいかがでしょうか。

年が明けてすぐのころには、南の空から天頂に「冬の大三角」やオリオン座が広がっています。色とりどりの明るい星々が新年を祝っているかのようです。赤っぽい色で輝く火星がひときわ目立ちます。

さらに夜が更けると、冬の星座たちが西に傾いていくのと入れ替わって春の星座たちが南から南東の空に上ります。

初日の出の1時間前(東京で5時50分ごろ)になると、南東の低空にさそり座のアンタレスが姿を見せます。そして、星々の光が空の中にとけて消えていくと、間もなく初日の出です。

2023年1月1日 0時から夜明け前まで南を中心として空を眺めた様子。場所の設定は東京(ステラナビゲータでシミュレーション)。
[YouTube]

モバイルアプリで新年の空や初日の出をチェック

iOS用の「iステラ」「iステラ HD」やアンドロイド用「スマートステラ」などのモバイルアプリは、端末を向けた方向の空を画面にシミュレーション表示するので、星座の位置や惑星の名前が簡単にわかります。また、地平線の下や山の陰にある天体も表示できるので、初日の出がどの方向から昇ってくるのか日の出前からチェックできます。

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iPhone/iPod touch用
「iステラ」
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Android用
「スマートステラ」
各社の「アプリ使い放題サービス」でもご利用いただけます
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iOS/Android用
「星空ナビ」

スマートステラでのシミュレーション

スマートステラで、星や惑星の名前、星座線などを表示して新年の星空をシミュレーション。画像クリックで表示拡大。

年始注目の天文現象

3~4日、月と火星が大接近

3日の夕方から4日の未明にかけて、月齢11の月と火星が大接近している光景が見られます。明るい2天体が寄り添う眺めは見ものとなるでしょう。新年にふさわしい紅白の共演で、めでたさアップ!

星図(1月3~4日、月と火星が大接近

画像クリックで表示拡大(ステラナビゲータLiteで星図作成)。

4日明け方、しぶんぎ座流星群

年間三大流星群の一つ、しぶんぎ座流星群の活動が、4日に極大を迎えます。ピーク予想時刻は日の出後なので条件はやや良くありませんが、朝4~5時ごろに月が沈んでから空が明るくなり始めるまでは比較的見やすいでしょう。寒さ対策をしっかりとして、空を広く見渡して流れ星を待ちましょう。

星図(1月4日、しぶんぎ座流星群が極大

画像クリックで表示拡大(ステラナビゲータLiteで星図作成)。

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1~2月のズィーティーエフ彗星や3月の金星&木星の大接近、9月21日のアンタレス食、好条件の流星群など、2023年にも楽しみな天文現象や面白い天体がたくさんあります。もちろん、日々の星々や月の満ち欠けなども美しいものです。

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