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星ナビ機材セレクション

必要機能は「全部入り」!

「スカイエクスプローラー SE 80ED」

アストロアーツオンラインショップ特価 196,000円(税込)

「スカイエクスプローラー SE 200N」

アストロアーツオンラインショップ特価 158,400円(税込)

※販売は終了しました。

星ナビ 2005年12月号

レポート/川村 晶(星ナビフォトライター)

2005年12月21日

光学製品ブランドのケンコーから、今年の夏より、新型天体望遠鏡のスカイエクスプローラーシリーズが発売されている。天体の自動導入機能を標準で装備している新型赤道儀「スカイエクスプローラー」と、5種類の鏡筒バリエーションの商品展開がされている。赤道儀には赤経・赤緯軸それぞれにステッピングモーターが組み込まれ、正確でかつ対恒星時800倍速という高速駆動を実現している。今回は赤道儀のみならず、口径80mmのEDレンズを採用した屈折望遠鏡のSE80EDと、口径200mmのニュートン反射望遠鏡のSE200Nも同時に試用することができたので、併せてご紹介しよう。

ケンコーから登場した装備充実の望遠鏡

最大の特徴はその価格

SE80ED 全体写真

ケンコーといえば、メーカーであり、商社としても知られている光学機器関連企業だ。本誌読者諸氏の中には、ケンコーの入門用天体望遠鏡や双眼鏡を手にしたことで、趣味の世界へと傾倒した人も少なくないだろう。また、ポータブル赤道儀のスカイメモシリーズ、コダック103aEフィルム用のR64フィルター、月面や星雲のアップにテレプラス、光害カットフィルターHFグラスなど、古くからの天体写真マニアなら、誰もがケンコー製品のお世話になっているはずだ。ケンコーの製品には、常識では実用範囲を超える倍率の双眼鏡などもラインアップされているが、いつの時代でもさまざまな天文趣味のシーンでケンコー製品が重要なポジションに存在していたのも事実だろう。

そのケンコーから、スカイエクスプローラー赤道儀が発売となった。この春に開催されたフォトイメージングエキスポ2005で参考出品されていたものだ。従来、ケンコーから販売されていた赤道儀式の天体望遠鏡は、入門用と位置付けられるNES赤道儀があったが、ここしばらくはカタログから姿を消していた。星野写真撮影用のポータブル赤道儀として根強い人気のスカイメモRは、継続して販売されていたが、ケンコーが本格的な赤道儀をリリースするのは久しぶりのことである。

スカイエクスプローラー赤道儀は、両軸にステッピングモーターのモータードライブ装置を内蔵したドイツ式赤道儀で、ハンドコントローラーやシリアルポートで接続したパソコンの天文シミュレーションソフトからの操作で、対恒星時800倍の天体自動導入を可能している。

同時にセット販売される鏡筒も新たに発売された。現在、口径80mmのアポクロマート屈折望遠鏡から口径200mmのニュートン反射望遠鏡まで、計5機種がラインアップされている。今回は、スカイエクスプローラー赤道儀本体に加え、セット販売される鏡筒も同時に試用できる機会を得た。鏡筒は、SE80EDとSE200Nの2機種で、それぞれ鏡筒セット品の名称は、スカイエクスプローラーSE80EDとスカイエクスプローラーSE200Nとなる。

スカイエクスプローラー赤道儀の最も大きな魅力といえば、その価格だろう。三脚やコントローラーを含む赤道儀本体一式の希望小売価格は168,000円だが、実際の店頭販売価格は2割以上も割引かれ、12万円台後半という安価な価格設定がなされている。鏡筒セット品の価格も同様に、スカイエクスプローラー SE80EDでは257,250円の希望小売価格に対して実販価格19万円台、スカイエクスプローラーSE200Nでは207,900円の希望小売価格に対して実販価格15万円台という、きわめて安価な値付けがされている。そのもっとも大きな理由は、すべてが中国での生産であるということだ。手元に到着した商品の段ボール製外箱には、大きく「Made in China」の文字がプリントされている。ケンコーの担当者によれば、「製品を安価に供給するために海外の生産力を利用している」とのことだ。

この価格でありながら、鏡筒セット品の内容はオールインワンパッケージといえる充実ぶりで、電源をのぞく必要最低限の装備が備わっている。アイピースや工具、電源ケーブルはもちろん、パソコンと接続するためのRS−232Cケーブルまでが標準で付属する。

電源はDC12Vで、シガーソケット用の電源ケーブルと、ACアダプターが付属している。移動観測用の電源には、望遠鏡販売店やホームセンターなどで入手できるシールドバッテリーを内蔵したシガーソケット付きポータブル電源の使用をおすすめしたい。

■スカイエクスプローラー赤道儀の仕様
型式 両軸モータードライブ装備 天体自動導入ドイツ式赤道儀
赤経ウォームホイル歯数 135枚
赤緯ウォームホイル歯数 135枚
軸受け ベアリング各軸6個計12個使用
モータードライブ ステッピングモーター(マイクロステップ式)
極軸望遠鏡 内蔵
電源 DC12V
駆動速度 最高800倍(対恒星時:9段階で設定可能)
追尾モード 恒星時、月時、太陽時の3モード
記憶天体数 13,436個 (メシエ天体すべてとユーザー設定25個を含む)
三脚 ステンレス製・伸縮式
本体重量 10kg(ウェイトを含まず)
価格 168,000円(赤道儀のみ)(実販価格12万円台後半)
問合せ 株式会社ケンコー 光機営業部 TEL 03−5982−2161
スカイエクスプローラー赤道儀の拡張性