探査機「はやぶさ2」が目指す小惑星の名前は「リュウグウ」
小惑星探査機「はやぶさ2」が目指す小惑星の名称が「Ryugu」(リュウグウ)に決定した。
【2015年10月5日 JAXA】
小惑星探査機「はやぶさ2」が2018年の到着を目指している小惑星 (162173)(仮符号 199 JU3)の名称が「Ryugu」(リュウグウ)に決定した。今年夏に一般から応募された7300件あまりの案から選ばれたものだ。
選定理由としては、
- 「浦島太郎」の物語で浦島太郎が玉手箱を持ち帰るということが、「はやぶさ2」が小惑星のサンプルが入ったカプセルを持ち帰ることと重なる
- 目標となる小惑星は水を含む岩石があると期待されており、Ryuguは水を想起させる名称案である
- 既存の小惑星の名称に類似するものがなく、神話由来の名称案の中で(つづりの似たものを含め)多くの提案があった
などが挙げられている。
選考委員会による選定の後、この小惑星を発見し名称提案権を持つ米・LINEAR(リニア)チームに「Ryugu」という案が伝えられ、同チームから名称決定権を持つ国際天文学連合に提案されて、正式決定、公表に至った。
国際天文学連合からリリースされた「小惑星回報」。名前の由来についての説明がある
リュウグウへ向かっている「はやぶさ2」は太陽を周回する軌道を順調に航行中で、今年12月3日にリュウグウへと向かう軌道に移るための地球スイングバイを実施予定だ。リュウグウへの到着は2018年の夏ごろ、2019年末に出発し2020年末に地球帰還というスケジュールとなっている。
2015年10月5日の地球とリュウグウ、「はやぶさ2」の位置。クリックで拡大(「ステラナビゲータ」で星図作成、以下同)