AstroArts Topics

星形成

星の生産工場はとても希少

2019/07/31
天の川の大規模分子雲サーベイプロジェクト「FUGIN」の観測データから、星の生産現場となる高密度ガスの量が、低密度ガスに比べて非常に少ないことが明らかになった。

銀河の星形成は「見かけ」によらない

2019/06/10
「銀河の形の違いが星形成効率の差を生み出す」というこれまでの定説を覆す結果が国立天文台野辺山の電波観測で得られた。「星形成の止まった銀河には楕円銀河が多い」という銀河の性質を説明するには別の理論が必要になるかもしれない。

大質量星が誕生する領域の化学組成とその進化

2019/03/14
野辺山45m電波望遠鏡による観測で、大質量星形成領域の進化の進み具合を調べる指標となる分子の組み合わせが見い出された。

星形成活動が劇的に上昇した大小マゼラン雲

2019/01/29
大マゼラン雲と小マゼラン雲の星の組成に関する詳細なマップが作成され、2つの銀河における星形成の歴史が再構築された。両銀河の星形成率は20億年前から急上昇していたようだ。

アルマ望遠鏡が明かす銀河内の「星の工場」

2019/01/18
アルマ望遠鏡による高解像度の観測から、これまで実証されていなかった進化の進んだ大きい銀河内部での星形成の謎が解き明かされようとしている。

銀河団に落ち込む銀河の星形成が止まる理由

2018/10/25
銀河団に落ち込む銀河では星形成が急に止まることが知られており、その原因として複数のプロセスが考えられている。様々な年代の銀河の観測によると、最大の要因は、銀河団の高温ガスにより銀河内の星の材料が引きはがされることのようだ。

マゼラン雲はかつて三つ子だった可能性

2018/09/26
大マゼラン雲中の星の大部分は時計回りに動いているが、反時計回りの星も知られている。最新のシミュレーション研究から、その起源が30億~50億年ほど前に大マゼラン雲と合体した未知の銀河である可能性が示された。

124億光年彼方で暴走するモンスター銀河

2018/08/30
アルマ望遠鏡による観測で124億光年彼方の「モンスター銀河」の分子ガス分布が高解像度で描き出され、この銀河で大量の星々が暴走的に生まれている様子が明らかになった。

天の川銀河の2段階の星形成過程を理論的に解明

2018/07/31
天の川銀河では、約100億年前と約50億年前に始まった異なるメカニズムで、2段階に分けて星が作られたことが理論的に示された。元素組成の異なる2種類の星が銀河内に存在することを説明するものとなる。

野辺山観測所レガシープロジェクトの2014-2017期のデータリリース

2018/06/06
「野辺山観測所レガシープロジェクト」の2014-2017期に採択された、3つのプロジェクトの観測データが公開された。

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天の川銀河はどんどん大きくなっている?

2018/04/06
天の川銀河に似た銀河の観測から、こうした銀河が1秒に約500mの割合で大きくなっているという計算結果が示された。数十億年後の天の川銀河は現在より数パーセント大きくなっているかもしれない。

超大質量ブラックホールは銀河進化と無関係か

2018/02/21
超大質量ブラックホールが存在する銀河中心部からの電離ガス流は周囲の分子ガスの運動や星形成活動に大きな影響を及ぼすと考えられてきたが、ガス流の影響をほとんど受けずに銀河に存在する一酸化炭素ガスがアルマ望遠鏡の観測で発見された。必ずしもブラックホールと銀河が互いに影響を及ぼし合っているわけではないことを示す成果である。

暗がりからの輝き、星形成領域おおかみ座3

2018/02/06
ヨーロッパ南天天文台で観測された星形成領域「おおかみ座3」の画像が公開された。濃い青色の星が放つまぶしい光と真っ黒にたなびく暗黒星雲のコントラストが美しい。

中心のブラックホールに制御される大きな銀河の星形成

2018/01/10
大きな銀河における星形成の歴史と銀河中心に潜むブラックホールの質量との間の密接な関係が最新の研究から明らかにされた。

銀河スケールで影響を及ぼすクエーサーからの風

2017/12/27
銀河中心に存在するクエーサーからの強力な風が銀河全体に吹き抜け、銀河の星形成に影響を及ぼす様子が、ケック望遠鏡とアルマ望遠鏡による観測で調べられた。

クエーサー風と激しい星形成の関連性

2017/12/13
赤外線天文衛星「ハーシェル」の観測データから、クエーサーの強力で冷たいガスの風の起源が示された。クエーサーを持つ銀河の星形成と関連があるようだ。

超大質量ブラックホールの傍らで生まれた幼い星々

2017/12/04
天の川銀河の中心の超大質量ブラックホールから3光年以内という極めて近い場所に、生まれたばかりの原始星が11個発見された。このような激しい環境でも質量の小さな星が誕生しうることを示唆する興味深い結果だ。

磁場で抑制される銀河中心での大質量星形成

2017/12/01
銀河中心のリング構造中に見られる星形成領域と磁場の強さの関係を調べたところ、磁場が強いところほど大質量星の形成が抑えられるという傾向が観測された。理論モデルの問題点を解決する一つの説明となるかもしれない。

銀河衝突で作る星の材料、衝撃波で作られる水素分子

2017/09/11
衝突し始めの銀河を空間的に分解して電波観測したところ、衝突前からあった水素原子をもとに星の材料となる水素分子が効率的に作られていることが示された。衝突で生じる衝撃波が銀河中に伝わって水素原子ガスを圧縮し水素分子ガスへと変換する役割を担っているようだ。

星形成につながる重力のダンス

2017/07/13
冷たい高密度ガス雲の動きの観測から、星を形成するコアが星間物質中でどのように作り出され、重力がどう影響を及ぼすのかに関する情報が初めて得られた。