「はやぶさ2」地球帰還を開始

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小惑星探査機「はやぶさ2」が12月3日にイオンエンジン加速を開始し、1年後の地球帰還に向けた巡航運用がスタートした。

【2019年12月10日 JAXA】

日本時間12月3日8時0分、JAXA相模原キャンパス内の相模原管制室で、小惑星探査機「はやぶさ2」の地球帰還に向けた運用が始まった。約50分後に「はやぶさ2」への「イオンエンジン加速開始」のコマンド一式のアップロードが完了。さらに約1時間後の11時42分にイオンエンジン加速開始および探査機が正常であることが確認され、ここに「はやぶさ2」の地球帰還巡航運用開始が宣言された。

「はやぶさ2」の公式Twitterアカウントからは、「各エンジン推薬弁全開 用意!」、「全艦 IES巡航流量設定 用意!」、「太陽指向復元、船体おこせぇ!」といった力のこもった熱いツイートが流れた。「はやぶさ2」プロジェクトマネージャーを務めるJAXAの津田雄一さんは、

地球人の皆様.ただいまリュウグウからのお届け物を発送いたしました.お渡しは約1年後になります.責任をもってお届けいたしますので,大きな期待と少しの心配とともにお待ちください.航路上の状況は随時お知らせいたします.

ツイートした

「はやぶさ2」運用チーム
「はやぶさ2」運用チームの帰還運用開始の記念写真。12月3日撮影(提供:JAXA)

帰還までの軌道計画によると、第1期のイオンエンジン運転は2020年1月ごろまで、第2期イオンエンジン運転は2020年5月から9月ごろの予定だ。地球帰還は2020年末ごろの予定で、初代「はやぶさ」と同じくオーストラリアのウーメラ砂漠に試料の入ったカプセルを投下する(探査機はその後も航行を続ける)計画となっている。

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