秋空の主役だった土星が南西の空に低くなってきた。とはいえ今の季節は夜が長いので、日没から土星が沈むまでに7時間もあり、まだじゅうぶん観察が楽しめる。先月下旬に「準消失」した環の見え方がどうなっているか確認しよう。一方、東の空には冬の星座たちとともに木星が昇ってくる。双眼鏡や天体望遠鏡でしっかり観測したい。また、夜明け空の水星にも注目。水星としては好条件で、観察の絶好のチャンスだ。明けの明星のような派手さこそないが、見えた時の喜びは水星のほうが大きいかもしれない。
ふたご座流星群は14~15日に活動のピークを迎える。月明かりの影響は小さめで、多くの流れ星を目にできるだろう。寒さ対策や体調管理、安全への注意やマナー順守など、空以外のことにも配慮して一大イベントを楽しもう。
大みそかの夜にはプレアデス星団が月に隠される。プレアデス星団(すばる)があるのはおうし座で、おうし座にはヒヤデス星団という見やすい星団もある。このヒヤデス星団の辺りは、和名で「つりがねぼし」とも呼ばれる。除夜の鐘を聞きながら、つりがねぼしや月とプレアデス星団を眺めながら、良い新年をお迎えください。
全天星図
東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。
主な天文現象
| 7日 | (日) | 月と木星が接近 |
|---|---|---|
| 8日 | (月) | 水星が西方最大離角 |
| 14日 | (日) | ふたご座流星群が極大 |
| 23日 | (火) | こぐま座流星群が極大 |
| 31日 | (水) | プレアデス星団食 |
| カレンダー(月齢と天文現象) |
月、惑星
月
- 4日未明~明け方:プレアデス星団と並ぶ
- 4日夕方~深夜:プレアデス星団と接近
- 5日:🌕満月(コールドムーン)
- 7日宵~8日明け方:木星、ポルックスと接近
- 8日宵~9日明け方:プレセペ星団と大接近
- 10日未明~明け方:レグルスと並ぶ
- 10日深夜~11日未明:レグルスと接近
- 12日:🌗下弦
- 15日未明~明け方:スピカと接近
- 20日:🌑新月
- 27日:月面Xが見える
- 27日夕方~宵:土星と並ぶ
- 28日:🌓上弦
- 31日深夜:プレアデス星団食
- 31日夕方~1月1日未明:プレアデス星団と大接近
水星
- 上旬:未明~明け方 -0.3等
- 中旬:未明~明け方 -0.5等
- 下旬:明け方 -0.5等
- 8日:西方最大離角
- 20日ごろ明け方:アンタレスと並ぶ
金星
- 上旬:見えない
- 中旬:見えない
- 下旬:見えない
火星
- 上旬:見えない
- 中旬:見えない
- 下旬:見えない
木星(▶ 特集ページ)
- 上旬:宵~明け方 -2.6等
- 中旬:宵~明け方 -2.6等
- 下旬:宵~明け方 -2.6等
- 7日宵~8日明け方:月と接近
- 15日ごろ宵~明け方:ポルックスと並ぶ
土星(▶ 特集ページ)
- 上旬:夕方~深夜 1.1等
- 中旬:夕方~深夜 1.1等
- 下旬:夕方~深夜 1.1等
- 19日:東矩(みずがめ座)
- 27日夕方~宵:月と並ぶ
天王星
- 上旬:夕方~未明 5.6等
- 中旬:夕方~未明 5.6等
- 下旬:夕方~未明 5.6等
海王星
- 上旬:夕方~深夜 7.9等
- 中旬:夕方~深夜 7.9等
- 下旬:夕方~深夜 7.9等
- 11日:留
- 21日:東矩(うお座)
主な彗星(~10等前半)、小惑星(~8等前半)
アトラス彗星(3I)
- 上旬:未明~明け方 10等
- 中旬:未明~明け方 10等
- 4日ごろ:おとめ座β星ザビヤバ(3.6等)と超大接近













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