熊本地震における天文施設の被害状況について
4月14日に発生した熊本地震で、天文施設では望遠鏡の転倒や一時休館といった被害が生じている。
【2016年4月25日 星ナビ編集部】 4月26日更新
4月14日21時26分に熊本県熊本地方を中心として発生した、最大でマグニチュード7.3を記録した一連の地震で、九州各地に大きな被害が出ている。
建物の倒壊や大規模な土砂崩れのニュースが続く中、日本公開天文台協会(JAPOS)や日本プラネタリウム協議会(JPA)のメーリングリストなどで、九州地方の天文施設の状況が徐々にわかってきた。
4月20日現在では施設スタッフに人的被害が出たという情報はないが、同好会が主体となって運営されている熊本県民天文台では口径41cm反射赤道儀が倒れ、当面の休台を余儀なくされたとのことだ。南阿蘇ルナ天文台や休暇村南阿蘇などでは、大きな被害はないとしながらもウェブページで一時休館の告知を掲載している。
九州地方以外の施設では、被災地への支援のため館内に募金箱を設置するなどの活動が行われている。
すぐにもとの状態に復旧するのは難しいかもしれないが、一日でも早く被災地に平穏な星空が戻るよう支援したい。
4月26日時点の状況
掲載にあたり、JPA(日本プラネタリウム協議会)の被災状況まとめなどを参照しました。
熊本県
- 南阿蘇ルナ天文台 28日から仮営業を開始
- 熊本県民天文台 望遠鏡が転倒、当面休台
- 休暇村南阿蘇 再開予定未定
- 清和高原天文台 大型望遠鏡が使用不可、観望会を休止
- さかもと八竜天文台 28日から営業再開
- ミューイ天文台 大型望遠鏡が使用不可
- うぶやま天文台 天文台が使用不可、当面休台
大分県
- 梅園の里天文台「天球館」 通常営業
- 開崎海星館 通常営業