KISSプロジェクトで4つの超新星を発見
長野県木曽観測所の超新星探査プロジェクトで、昨年11月から今月にかけて4つの超新星が発見された。同プロジェクトによる超新星発見は通算で22個となる。
【2015年1月26日 CBET 4050/4053/4056/4057】
超新星2014dy
超新星2014dyは、2014年12月19.38日(世界時。以下同。日本時間18時ごろ)にくじら座方向の銀河(SDSS J024857.88-004538.7とみられる)に18.8等で発見された。超新星の位置は以下のとおり。
赤経 02h48m57.86s 赤緯 -00°45′38.5″ (2000年分点)
くじら座の銀河周辺の星図と、DSS画像に表示した超新星2015dy。クリックで拡大(「ステラナビゲータ」でシミュレーション作成。DSS画像の版権について。以下同)
岡山天体物理観測所188cm望遠鏡の分光観測から、12月23日時点で極大前後のIa型超新星とみられる。
超新星2014ec
超新星2014ecは、2014年11月23.73日(世界時。日本時間24日2時半ごろ)におおぐま座方向の銀河UGC 6109に17.3等で発見された。超新星の位置は以下のとおり。
赤経 11h02m35.18s 赤緯 +50°35′10.2″ (2000年分点)
おおぐま座の銀河UGC 6109周辺の星図と、DSS画像に表示した超新星2014ec。クリックで拡大
11月20日にイタリアで発見されており、KISSプロジェクトでは独立発見となった。イタリアの182cmコペルニクス望遠鏡での分光観測などから、II型超新星とみられる。
超新星2014ed
超新星2014edは、2014年11月21.76日(世界時。日本時間22日3時14分ごろ)にしし座方向の銀河(SDSS J092913.67+223436.6とみられる)に19.5等で発見された。超新星の位置は以下のとおり。
赤経 09h29m13.75s 赤緯 +22°34′36.4″ (2000年分点)
しし座の銀河周辺の星図と、DSS画像に表示した超新星2014ed
兵庫県立西はりま天文台での分光観測などから、Ia型超新星とみられる。
超新星2015E
超新星2015Eは、1月13.42日(世界時。日本時間19時ごろ)にくじら座方向の銀河(SDSS J031335.41+001502.3とみられる)に17.0等で発見された。超新星の位置は以下のとおり。
赤経 03h13m35.31s 赤緯 +00°15′03.1″ (2000年分点)
くじら座の銀河周辺の星図と、DSS画像に表示した超新星2015E
広島大学東広島天文台(広島県)や兵庫県立西はりま天文台での分光観測などから、Ia型超新星とみられる。
超新星の位置
新発見の超新星を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」で表示して位置を確認できます。「ツール」メニューから「データ更新」した後、超新星を検索・表示してください。