『吾妻鏡』に見る鎌倉武士と星空
【2022年3月16日 星ナビ編集部】
NHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が話題だ。北条義時を主人公に、源氏三代とその後の北条氏による執権政治を描くという。3月現在、物語は源頼朝の挙兵、鎌倉入り、そして源氏討伐に向けた平家の動きが活発化し、盛り上がりを見せている。
歴史書『吾妻鏡』は、ドラマで描かれる鎌倉幕府の黎明期から、六代将軍までの90年近い間の出来事を記録した歴史書だ。他の歴史書の例にもれず、『吾妻鏡』にも当時の日食や月食に関する記事が59件、惑星に関する記事が少なくとも70件、客星と彗星の記事が少なくとも12件記されている。
神奈川県の平塚市博物館では、4月3日(日)までプラネタリウム番組「鎌倉武士が見た星空 吾妻鏡に残された天の記録」を投影中だ。プラネタリウムで当時の天文現象を再現しながら鎌倉武士たちの天文観に迫る内容となっている。
平塚市博物館プラネタリウム一般投影「鎌倉武士が見た星空 吾妻鏡に残された天の記録」(制作:平塚市博物館)
また、4月5日発売の星ナビ5月号では、同館の学芸員・塚田健氏による特集「鎌倉殿の星鏡(仮)」を掲載する。天文シミュレーションソフトステラナビゲータ11の星空で『吾妻鏡』に記された天文現象を解説しつつ、したたかな鎌倉武士の生き様に目を向けていく記事になるので、プラネタリウム番組とあわせて楽しんでほしい。
なお、平塚市博物館では同番組の好評を受けて、一般投影終了後の5月29日(日)に再投影&特別投影『星空の古代史5「鎌倉武士と天変」』を行う予定だ。
鎌倉市の源氏山公園に建つ源頼朝の銅像と、後に源氏星(リゲル)、平家星(ベテルギウス)と呼ばれるオリオン座の星々(撮影:星ナビ編集部 川口雅也)
〈関連リンク〉
- 平塚市博物館
- プラネタリウム番組「鎌倉武士が見た星空 吾妻鏡に残された天の記録」
- 星ナビ.com:2022年5月号 「鎌倉殿の星鏡 『吾妻鏡』に残された天の記録」 塚田健さん執筆記事
- ステラナビゲータ
関連記事
- 2023/12/08 12月8日にプラネタリウムライブ配信 「2023年&2024年の星空を語る!」
- 2023/12/07 旭川市科学館「サイパル」のデジタルプラネタリウムがリニューアル
- 2023/11/30 星ナビ1月号は特別付録「星空ハンドブック2024」と「星のゆく年くる年」
- 2023/11/17 星空のもとで癒しのひと時 22日に「熟睡プラ寝たリウム」オンライン配信
- 2023/10/30 星ナビ12月号は特別付録「星空カレンダー2024」と「リモート天文台で天体写真撮影」
- 2023/10/19 国内最古級「ミノルタプラネタリウム MS-10」公開展示中
- 2023/09/29 星ナビ11月号は「プラネタリウム誕生100年記念」と特別付録「1テーマ5分で天体画像処理1」
- 2023/08/31 星ナビ10月号は「近代プラネタリウム誕生100年記念特集」と「全国プラネマップ2023」
- 2023/08/08 被害を受けたウクライナの天文台で募金受付中
- 2023/08/01 星ナビ9月号は「スワロフスキーで視福の星空時間」と「電視観望カフェ」
- 2023/07/14 公式ブログ:ペガスス座51番星系で新星座を考える
- 2023/07/07 星ナビ8月号 連載「銀ノ星」の掲載写真訂正
- 2023/07/05 本屋大賞作家・辻村深月さんの天文小説『この夏の星を見る』
- 2023/06/30 星ナビ8月号は「星空ダイアリー2023夏」と「星景写真用レンズの最新トレンド」
- 2023/06/13 50年の時をこえ蘇る「The Dark Side Of The Moon」、ロック史に輝く不朽の名作がプラネタリウムに
- 2023/06/08 公式ブログ:かけだし編集員取材日誌「筑波宇宙センター50年記念展」開催中
- 2023/05/31 星ナビ7月号は「見えない光を観る最新望遠鏡」と「ミラーレス一眼で月を撮る」
- 2023/04/28 星ナビ6月号は「ときめく惑星状星雲」と「天文系VTuberが解説!HAKUTO-R」
- 2023/04/27 スマホOK! 胸キュン青春アニメ『君は放課後インソムニア』コラボ星景写真コンテスト
- 2023/04/21 サイトロンジャパン大阪ショールームが予約なし来店可能に