2019年2月 岩本彗星が6~7等
2月ごろ、岩本彗星(C/2018 Y1)が比較的明るくなって見えると予想されている。
1日にはおとめ座にあり、ここからしし座、かに座、ふたご座と黄道星座を逆行するように動いていく。とくに地球と最接近する13日前後には、1日あたり7度ほども天球上を動く。スピカ、レグルス、カストルと明るい星の近くを通ったり、ソンブレロ銀河M104、しし座の河M95, 96, 105と接近したりするので、見るのも撮影するのも楽しめそうだ。13日が上弦、20日が満月となるため、月の前半は夜半以降、後半は宵から深夜ごろの観察が良いだろう。
岩本彗星は2018年12月に徳島県の岩本雅之さんが発見した新彗星で、岩本さんの名前が付けられた3個目の彗星である。
2月の見え方(場所の設定は東京)。日付横の括弧内は予想等級。彗星は模式的に表現している。画像クリックで表示拡大
赤道座標の星図。日付横の括弧内は予想等級。彗星は模式的に表現している。画像クリックで表示拡大
※予想等級は2月18日時点のものです。
〈関連リンク〉
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- 月刊「星ナビ」:2019年2月号 岩本さんのインタビュー記事
- 天体画像処理ソフト「ステライメージ」 彗星の移動に合わせて画像を合成するメトカーフコンポジット機能
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