【特集】2026年 夏休み天体観察ガイド

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夏休みは夜ふかしがしやすく寒さの心配もいらない、一年でいちばん気軽に星空を楽しめる時期です。空が暗いところでは天の川が肉眼で見え、双眼鏡や小型の望遠鏡で星雲・星団の観察もできます。

今年はペルセウス座流星群が新月と重なる好条件!星座探しから流れ星、月や星雲・星団の観察、スマートフォン・一眼レフでの星空撮影まで、この夏おすすめの天体観察を一挙に紹介します。

帰省先や旅行先は普段お住まいのところよりも街明かりが少なく、天の川が見やすいかもしれませんね。夏休みに、すてきな星空に出会えますように。

✨ 星座や天の川を眺めよう

まず「夏の大三角」を見つけよう

夏の夜空でまず探したいのが「夏の大三角」です。こと座ベガわし座アルタイルはくちょう座デネブという3つの明るい星を結んでできる大きな三角形で、21時ごろには東の空の高いところに見えます。街明かりの中でも見つけやすいので、星座探しの出発点として最適です。

夏の大三角が見つかったら、はくちょう座の星の並び(「北十字」)をたどったり、いるか座など小さい星座を探したりもしてみましょう。

2026年8月上旬 21時ごろの星図

2026年8月上旬 21時ごろの星空の様子(ステラナビゲータで作成、以下同)。円周部分が各方角の地平線に対応し、円の中心が天頂(頭の真上)にあたります。天頂付近にベガが輝き、南の地平線から夏の大三角にかけて天の川が見えます。画像クリックで表示拡大。

さそり座、いて座と天の川

夏の大三角より低い南の空には、赤い1等星アンタレスを中心としてS字形に星が並ぶさそり座と、「南斗六星」「ティーポット」と呼ばれる星の並びが特徴的ないて座が見えます。

さそり座からいて座の領域は天の川の中心方向にあたり、空の暗い場所では肉眼でもぼんやりとした光の帯が確認できます。双眼鏡を向けると視野いっぱいに星が見え、とても美しい光景を楽しめます。

天の川を見るには街明かりがないことだけでなく、月明かりがないタイミングを選ぶことも大切です。今年は8月6日が下弦、13日が新月で、この期間は宵空に月がないので天の川が見やすいでしょう。

2026年8月上旬 23時ごろの星図

2026年8月上旬 23時ごろの星空の様子。2時間のあいだに天体は東から西へ30度移動します。夏の大三角が天頂付近まで高くなり、東の空には土星が昇ります。深夜に月が昇ると、月明かりの影響で天の川や暗い星が見えにくくなることもあります。画像クリックで表示拡大。

アプリを使うと星座探しが簡単に!

星座が見える位置は季節や時刻などによって変わるため、慣れないうちはどの方向に星や星座が見えるのか戸惑うこともあります。スマートフォンを空にかざすだけで天体名がわかる「星空ナビ」などのアプリを使えば、初心者でも迷わず星座を見つけられます。リストから天体名を選ぶと、見える方向までナビゲーションしてくれる機能もあります。

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iOS/Android用
「星空ナビ」 ※基本無料!
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iPhone/iPod touch用
「iステラ」

「星空ナビ」

「星空ナビ」(※他のアプリでは一部機能や表示天体に差がありますが、端末連動やナビゲーション機能は共通です)。

🌠 ペルセウス座流星群を見よう

8月12日深夜22時から13日明け方4時まで、北東の空を眺めた様子。場所の設定は東京。

夏の風物詩「ペルセウス座流星群」は、2026年は8月12日深夜から13日明け方にかけてが一番の見ごろです。ちょうど新月で月明かりの影響がまったくないため、条件は良好!空の暗い場所なら1時間に30〜40個、街中や郊外でも10~15個ほどの流れ星が期待できます。

放射点の高度が上がる明け方に近づくほど見える数が増えるので、夜更かしできる夏休みならではの観察チャンスです。詳しい見ごろのデータや観察のポイント、流れ星が見える仕組みは、特集ページでくわしく解説しています。

【特集】2026年 ペルセウス座流星群

🔭 月や星雲・星団を見よう

月:欠け際のクレーターに注目

月は街中でも明るく見やすい観察対象です。肉眼でもよく見え、満ち欠けの様子や明るい星と並ぶ光景、月明かりに照らされた夜景などが楽しめます。双眼鏡を使うと大きなクレーターを確認でき、小型望遠鏡なら山脈や海の模様まではっきりわかります。

観察のコツは「満月より欠けている月を選ぶこと」。地形の横から太陽光が当たることで影ができ、クレーターが立体的に浮かび上がって見えます。とくに欠け際付近は表情豊かで、上弦の月(2026年は8月20日)の前後がおすすめです。望遠鏡で観察する場合、月全体を見たければ50~70倍程度、拡大するなら100~150倍くらいが良いでしょう。

2026年7月21日の上弦の月

2026年7月21日の上弦の月。欠け際に並ぶクレーターが立体的に見えます。画像クリックで表示拡大(撮影:y.kawaguchiさんアストロアーツ 天体写真ギャラリー投稿作)。

夏の天の川周辺の名所めぐり

いて座・さそり座から、はくちょう座にかけては、双眼鏡や小型望遠鏡で楽しめる天体が集まっています。

  • M6・M7(さそり座の散開星団)
    さそり座の尾の先にある星の集団。肉眼でもぼんやりと存在がわかり、双眼鏡を使うと微光星まで見えて星の海に浸るような感覚が味わえます。
  • M8(干潟星雲)・M20(三裂星雲)
    いて座にある散光星雲。双眼鏡ではぼんやりとした淡い光として、望遠鏡では雲のような広がりとして見えます。
  • アルビレオ(はくちょう座)
    はくちょう座の頭部に光る3等星。肉眼では1つの星ですが、望遠鏡で観察すると黄色と青色の星が寄り添う美しい光景が楽しめます。
  • M13(ヘルクレス座の球状星団)
    ヘルクレスの腰のあたりにある、数十万個もの星が球状に集まった天体。双眼鏡では丸い光のかたまりに見え、望遠鏡では粒状感が出てきます。天の川からは少し離れていますが、見逃せません。

双眼鏡や小型望遠鏡で楽しめる夏の星雲・星団など

双眼鏡や小型望遠鏡で楽しめる夏の星雲・星団など。画像クリックで表示拡大。

アプリで位置を確認しよう

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これらの天体の観察時には、まず「星空ナビ」などのアプリで位置や見ごろの時間帯を確認してから双眼鏡・望遠鏡を向けるとスムーズです。

深夜には土星も

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星雲・星団を眺めているうちに夜が更けたら、南から東の空にも目を向けてみましょう。深夜から明け方にかけて土星が見えています(» 特集ページ)。

📷 写真を撮ってみよう

スマートフォンでも天の川が写る!

星座や天の川を写すには、本格的なデジタルカメラでなくても大丈夫です。とくに最近のスマートフォンは性能が高く、「夜景モード」や「星空モード」を使うだけで、肉眼では見えにくい天の川の淡いところまで写し込めるようになっています。もちろん、デジタルカメラでマニュアル設定すれば、さらに階調豊かに写せます。夏の大三角や天の川を目印にして、構図を決めてみましょう。同じ設定で、流星も狙えます。

撮影で重要なのはカメラをしっかりと固定すること。三脚に取り付けるのが一番ですが、スマートフォンを手荷物で支えて置くといった簡便な方法でも写せます。ただし、風や振動の影響を受けないように気を付けましょう。

設定の目安

スマートフォンデジタルカメラ
モード夜景モードや星空モード
(おまかせでO.K.)
マニュアル(M)モード
ISO感度自動(機種による)1600~3200
シャッタースピード自動(数秒~数十秒)10~20秒程度
星を線状にしたい場合はもっと長く
絞り自動開放か、1段程度絞る

夏の大三角と天の川

スマートフォンで撮影した夏の大三角と天の川。画像クリックで表示拡大(撮影:Sなかやまさんアストロアーツ 天体写真ギャラリー投稿作、掲載用にコントラスト等を調整)。

ムック「星景写真撮影術」

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星空と風景を一緒に撮影する「星景写真」のポイントを解説。カメラの設定、構図の決め方、撮影後の画像処理など情報満載の一冊です(» 製品情報ページ)。

撮影計画は「ステラナビゲータ」で

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日時に応じた星空の再現はもちろん、レンズに応じた画角や、長時間露出時の光跡表示など、撮影計画を立てるのに欠かせません(» 製品情報ページ)。

🛏 持ち物とマナー

星座探しでも、月や星雲・星団の観察でも、流れ星を待つ時間でも、共通して大事なのは「無理なく夜空を見上げ続けられる環境」を整えることです。

あると快適な持ち物

  • レジャーシートやアウトドアチェア
    長時間見上げていると首が痛くなりがち。仰向けに寝転がれるとぐっと楽になります。
  • 赤色LEDライト
    白色光は目が暗さに慣れる「暗順応」を妨げてしまいます。星図やスマホを見るときは、画面の明るさを落とすか赤色光を使うのがおすすめです。
  • 虫除け・防寒着
    場所によっては蚊対策も欠かせません。また、夏でも夜間は意外と冷えることがあります。
  • モバイルバッテリー
    星座アプリやカメラを長時間使うなら、念のため準備しておくと安心です。
ベッドに寝て空を見上げる画像

安全・マナーの基本

  • 大騒ぎをしない、周りの観察者の迷惑にならないようにする。
  • 車の往来や足元、野生動物に注意する。
  • 子供だけでの行動は避け、必ず大人と一緒に行動する。