【星ナビ取材】eVscopeのユニステラ社CEOが来社

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電視観望望遠鏡「eVscope」を開発した仏・ユニステラ社のCEOがアストロアーツ/星ナビを訪問。eVscopeユーザーによる天文学プロジェクトなどについて話をうかがった。

【2023年4月10日 星ナビ編集部

4月6日(木)、来日中の仏・ユニステラ社CEOのLaurent Marfisiさんがアストロアーツを訪問、星ナビ編集部がインタビューを行った。

ユニステラ(Unistellar SAS)は世界初となる電視観望専用の天体望遠鏡「eVscope」シリーズを開発・販売するメーカーとして知られる。

eVscope 2
ユニステラの天体望遠鏡「eVscope 2」(提供:Unistellar)

eVscopeシリーズは反射望遠鏡の主鏡焦点にイメージセンサーを搭載し、このセンサーでとらえた天体像をスマートフォンアプリに映し出したり、望遠鏡の電子ファインダー(EVF)内蔵アイピースで覗いたりして楽しめる電視観望専用の望遠鏡だ。画像をリアルタイムでスタック・画像処理することで、口径11cmのコンパクトなサイズながら、都市部では観測が難しい淡い星雲・星団も楽しめる。さらに、撮影画像から自動で望遠鏡の方向を判断するプレートソルビング機能も搭載されており、望遠鏡のアライメントが不要で、初心者や市街地のユーザーにも気軽に電視観望を楽しめるのが特長だ。

また、ユニステラではeVscopeのユーザーが本格的な天文学の観測に参加できる「市民科学」ミッションのwebサイトを運営している。昨年9月には、NASAの惑星防衛実験機「DART」が衝突した小惑星ディモルフォスを世界各地のeVscopeユーザーが観測し、衝突実験による増光や色の変化をとらえることに成功した。この観測成果は論文として3月1日付「Nature」誌に掲載されている。

ディモルフォスの観測ネットワーク
DARTの実験前後にディモルフォスの観測に成功したeVscopeユーザーの観測地。日本でも5人の観測者が観測を行った。画像クリックで表示拡大(提供:Unistellar / Asteroid and Spacecraft Credit: NASA/Johns Hopkins APL/SCIENCE PHOTO LIBRARY)

編集部ではMarfisiさんへのインタビューを行い、こうした市民科学プロジェクトへの取り組みや、先日発表された株式会社ニコンによる同社への出資、両社の今後のコラボレーションなどについて詳しく話をうかがった。インタビューの詳細は「星ナビ」2023年7月号でレポートしている。

Laurent Marfisiさん
アストロアーツ/星ナビ編集部を訪問したユニステラ社CEOのLaurent Marfisiさん(撮影:星ナビ編集部)

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