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2005年10月17日 部分月食

(説明図)
ステラナビゲータ Ver.7 で作成

10月17日の満月は、東京の場合で16時52分に東の空へ顔を出してくる。ふだんの月ならただそれだけのことだが、17日の満月は地球の本影の北より側をかすめるように通り過ぎていくので、食分わずか0.068ながら部分月食となって見られる。

月食は日食と違って、全国各地とも食の進行の見え方に時間差はほとんどなく同時刻での見え方となる。欠け始めは20時34分からで、このときの月の高度は東京で43度もあり、札幌で41度、福岡でも37度とじゅうぶん見やすい高度で始まることになる。食分の小さなものだけに、もっとも大きく欠けるのは、そのおよそ30分後の21時3分、終わるのはそのまた30分後の21時33分のことで、全経過はわずか1時間で終わってしまうことになる。

半影食始と食終はもっと長びくが、半影食はあまり目立つものでもないので、その時間は気にしなくてよいだろう。欠けて見えるのは、月の南の部分で、ほんのわずかながらしっかり欠けているのがわかることだろう。部分月食中の月の左下方には、地球接近中の赤い火星が見えており、これも印象深いながめとなるだろう。

肉眼でも欠けているようすはわかるが、食分が小さいこともあり、双眼鏡で見るとわかりやすいだろう。また、カメラでもそのようすをとらえやすい。フィルムを使うカメラでもデジタルカメラでもビデオカメラでも月は明るい被写体なので写しやすい。

ポッドキャスト「スターウォッチングエクスプレス」(Vol.9)で、「部分月食」を特集しています。
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