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2015年 木星とガリレオ衛星

2015年の前半は木星が見ごろです。肉眼や双眼鏡では、木星と月や金星などとの接近が楽しめます。

天体望遠鏡を使うと、木星表面の縞模様や大赤斑、木星の周りを巡るガリレオ衛星の動きが見えます。

とくに2015年は、衛星同士が隠し隠される相互現象が見られる、6年に一度の興味深いタイミングです。

木星を見つけよう

夜半の明星

木星は、直径が地球の約11倍もある太陽系最大の惑星です。夜空ではとても明るく目立ち、「夜半の明星」とも呼ばれています。

2015年の前半は、木星は「かに座」から「しし座」のあたりに位置しており、2月から3月は深夜に南の空の高いところ、4月から5月は宵に南西の空、6月以降は夕方から宵に西の空に見えます。

同じ時期、夕方の西の空には「宵の明星」の金星が輝いています。月や金星を別とすれば、夜空で一番目立って明るく見えるのが木星なので、見つけるのは難しくないでしょう。色はやや黄色っぽく見えます。星座を形作る恒星と比べて、あまりまたたかないことも特徴です。

木星と月や金星との接近

2015年の前半(7月ごろまで)に肉眼や双眼鏡で楽しめる、木星と他の天体との接近現象は以下のとおりです。いずれも、夕方〜宵のころに見えます。

日付 現象備考
3月上旬
〜5月上旬
プレセペ星団と並ぶ最接近 4月8日ごろ
3月3日 月(月齢12)と並ぶ
3月30日 月(月齢10)と並ぶ
4月26日 上弦の月(月齢8)と並ぶ
5月24日 月(月齢6)と並ぶ
6月下旬
〜7月中旬
金星と接近最接近 7月1日ごろ
6月20日 細い月(月齢4)、金星と並ぶ
7月18日 三日月(月齢2)、金星と並ぶレグルスも近い
7月19日 細い月(月齢3)、金星と並ぶレグルスも近い

星図(7月18日、19日、木星と月、金星、レグルスの集合)

7月18日に木星と三日月、金星、レグルスが集合。翌19日にも並んで見える。クリックで星図拡大(ステラナビゲータで星図作成、以下同)

ステラナビゲータで木星の位置や周りの星をシミュレーション

ステラナビゲータ

天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」を使うと、木星の位置や出没時刻、周りの星の名前などが簡単にわかります。

「ステラナビゲータ」で木星の位置や周りの星をシミュレーション

2015年の天文現象は「アストロガイド」でチェック!

アストロガイド 星空年鑑 2015

2015年の天文現象をチェック! DVD付きムック「アストロガイド 星空年鑑 2015」では、本と映像、シミュレーションソフトで2015年の星空を詳しく解説。木星だけでなく4月の月食や夏に見ごろの土星、好条件の流星群、季節の星座など、様々な天文現象を楽しみましょう! 電子版iOS版もあります。

星図(木星とプレセペ星団の接近)

3月上旬から5月上旬ごろは、木星とかに座のプレセペ星団が並んでいる。クリックで星図拡大

星図(6月20日 木星と細い月、金星の接近/7月1日 木星と金星の最接近)

6月下旬から木星と金星が並び、6月20日には細い月も近づく。木星と金星の最接近は7月1日ごろ。クリックで星図拡大

木星は、7月下旬以降は太陽に近づき見えづらくなります。9月下旬ごろから、明け方の東天に見えるようになります。