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秋の星空を楽しもう

秋の星座を探そう

秋の四辺形(ペガススの四辺形)

「秋の四辺形」と「南のひとつ星」

 秋の星座は、明るい星が少なくなり、ややさびしい印象になります。それでも、宵の口にはまだ夏の星座が西に見えていますし、深夜には冬の星座ものぼってきます。また、秋の夜空には、見ごたえのある星雲や星団がたくさんあります。東の空には、まだ季節は早いですが、〈おうし座〉のすばる(M45プレアデス星団)やヒヤデス星団といった、肉眼でもわかる星団がのぼってきています。

※左の星図はクリックすると拡大します。「秋の四辺形と南の一つ星」

 秋の夜長には、双眼鏡や天体望遠鏡を用意して、じっくりと星めぐりを楽しんでみてください。
 秋の星空の目印は、天頂近くに4つの星が四角く並んでいる、秋の四辺形です。これは〈ペガスス座〉の天馬の胴体を表わしています。

星座早見

 秋の四辺形の星のひとつから、左の方に〈アンドロメダ座〉が伸びています。この星座には、あの有名なM31アンドロメダ大銀河がふくまれています。双眼鏡があれば、ぼんやりと光る雲のような銀河を見つけることができるでしょう。
 四辺形から東の方角には、〈うお座〉や〈おひつじ座〉がかくれています。星座の目印になるような明るい星はありませんが、まわりの星がもっと暗いので、月明かりのないときにさがせば、星座の形をたどることができます。

※右の星図はクリックすると拡大します。星座入門より「星座早見」

 南の低いところにポツンと光っている星は、「南のひとつ星」ともいわれるフォーマルハウトです。この星の上下には、〈みずがめ座〉や〈みなみのうお座〉がつながっています。北の空を見上げれば、WまたはMの字の形をした〈カシオペヤ座〉や、五角形の形をした〈ケフェウス座〉がすぐに見つかります。
 もうひとつ、秋の星座には、勇者ペルセウスの物語に登場する星座をさがす楽しみもあります。星空の東半分に、北から〈ケフェウス座〉と〈カシオペヤ座〉のエチオピア国王夫婦、勇者〈ペルセウス座〉と王女〈アンドロメダ座〉の夫婦、ペルセウスの愛馬〈ペガスス座〉、そして古代エチオピアをおそった怪物〈くじら座〉と、物語の登場人物がせいぞろいしています。

ペガスス座

ペガスス座

 〈ペガスス座〉を見つけるのはかんたんです。秋の夜空で、南空の高いところをさがすと、4つの2等星が四角く並んでいるのがすぐにわかります。これらがペガススの胴体で、「秋の四辺形」とよばれています。
 ペガススは頭を下にして、逆さの姿になっています。星の名前の意味でも、馬が逆さになっているのがよくわかります。秋の四辺形の右下の首のつけねの星がマルカブ(馬の鞍)、その上がシェアト(足のつけね)、左上がアルフェラッツ(馬のへそ)、左下がアルゲニブ(わき腹)という名前です。ほかにもエニフ(馬の鼻)という星も、ちょうど鼻先にあります。

※右の星図はクリックすると拡大します。星座入門より「ペガスス座」

 秋の四辺形は、ほかの秋の星座をさがすときの目印にもなっています。実はこの〈ペガスス座〉は、四辺形の星のひとつアルフェラッツで、となりの〈アンドロメダ座〉に接しています。そして、アルフェラッツは〈アンドロメダ座〉の星に分類されています。

みなみのうお座(フォーマルハウト)

みなみのうお座

 秋の半ばの宵、南の空の低いところに、白っぽい星がぽつんと1つ光っています。これがこの星座の目印の星、フォーマルハウトです。星座絵では魚の口にあたります。フォーマルハウトから西の方へ、暗い星々がいびつな楕円形に連なっています。これが魚の体を表わしていますが、暗いためにはっきりわかりません。

※右の星図はクリックすると拡大します。星座入門より「みなみのうお座」

 フォーマルハウトは白い星ですが、空の低いところに見えるので大気の影響をうけやすく、黄色や赤っぽい色に見えることがあります。これは、月が東から昇るときにオレンジ色に見えることと同じです。

アンドロメダ座(M31[アンドロメダ大銀河])

アンドロメダ座

 秋の勇者ペルセウスの物語の登場人物の一人ですが、星座よりも「M31アンドロメダ大銀河」の方が有名かもしれません。
 秋の宵空で南を向いて、天頂を見上げると、すぐに明るい星が四角く並んだ「秋の四辺形」が見つかります。そのうち、左上(あるいは左端)の星アルフェラッツが、アンドロメダ王女の頭をしめす星で、そこから東側に2列に並んだ星が王女の体を表わしています。

※右の星図はクリックすると拡大します。星座入門より「アンドロメダ座」

 この星座の歴史はたいへん古く、フェニキアのころに原型が作られたと考えられています。  中国では、アンドロメダ王女の胸と腰の星の列に〈うお座〉北部の星をつないでできる楕円形を、二十八宿のひとつ、「奎宿(けいしゅく)」としていました。
別名を「封豚(ほうし)」といいますが、なんとこの意味は「豚」です。ギリシア神話の悲劇のお姫さまとは似ても似つかぬイメージですね。
 日本では昔、V字形の左の列を「斗掻き(とかき)星」とよんでいました。「斗掻き」というのは升に盛ったお米をたいらにならすために使う棒のことで、「升形星」とよばれた秋の四辺形とセットになっています。

さんかく座

さんかく座

 目印の形は簡単明瞭ですが、最大の問題は、暗い星しかないということです。最も明るい星でも3等星です。光害のある都会の空では、三角形のすがたを見ることは難しいでしょう。高原や海など空気の澄んだ空の暗いところへ行ったら探してみましょう。その時は周囲の目立つ星を手がかりに探してみてください。

※右の星図はクリックすると拡大します。星座入門より「さんかく座」

 この星座の歴史は古く、ギリシア時代に、目印の三角形に「ギリシア文字のΔ(デルタ)」の姿をあてた星座として設定されました。また、エジプトではナイル川の三角州地帯と見ていました。
日本でもこの星座を、そのものズバリ「三角星」とよんでいました。

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テレビでかんたんに「プラネタリウム」が楽しめる星座入門

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