星座八十八夜 #45 天を流れる大河「エリダヌス座」

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エリダヌスはギリシア神話に登場する川の名前です。地形を表す星座はほかに〈テーブルさん座〉しかありません。

【2023年12月5日 アストロアーツ

星座八十八夜

「スマホで楽しむ星空入門」より抜粋)

見どころ

冬の星座では〈オリオン座〉の存在感があまりに強いせいか、その周りの星座は意外と知られていません。エリダヌス川の水源は、〈オリオン座〉の1等星リゲルのすぐ上にある3等星のクルサです。ここから始まるエリダヌス川の流れは、3等星や4等星をたどってうねりながら地平線に消えていきます。

実は地平線の下、川の終端に1等星のアケルナルが輝いているのですが、日本では沖縄あたりまで南下しないと見ることはできません。

エリダヌス川の流れをたどっていくと、〈ろ座〉〈ちょうこくぐ座〉〈とけい座〉〈ほうおう座〉などの星座を見つけることもできます。

エリダヌス座

星座の起源

古代ギリシアに「川」という星座として成立しました。この川を神話に登場するエリダヌス川と呼ぶ人もいれば、エジプトのナイル川だという人もいたようです。

かつては南の星アケルナルは知られていなかったため、アカマルと呼ばれる星が川の終端とされていました。南天の星が観測できるようになると、〈エリダヌス座〉は延長されました。

星座の物語

ギリシア神話では、太陽の神ヘリオスとニンフのクリュメネの間に生まれたわんぱく息子ファエトンの物語に登場します。ファエトンは父の代わりに太陽の馬車を運転し、暴走してしまいました。それを止めようとしたゼウスに雷で打たれてファエトンが墜落した先がエリダヌス川ということになっています。

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