ステラナビゲータ Ver.7で再現
地球を飛び立った探査機たちを追え!

星ナビ2005年6月号に掲載)

カッシーニ、ディープインパクト、それに日本のはやぶさと現在惑星探査機が大活躍していますね。

いったいどんな旅路をたどっているのでしょうか。地上からは直接見ることのできない探査機たちを追跡してみましょう。

1.アップデートを行う

惑星探査機の表示機能は、アップデータで追加機能として対応しています。アップデータは、「ステラナビゲータ Ver.7 アップデータ」からダウンロードしてください。惑星探査機のデータと表示用のスクリプトが必要になりますので、「ステラナビゲータ Ver.7 惑星探査機データ」からダウンロードしてください。アップデートはステラナビゲータをいったん終了させてから行います。

また、ディープインパクトと彗星の接近を再現するには彗星の軌道要素をアップデートする必要があります。「ツールメニュー」から「データ更新」を選んでください(1月号参照)。

2.カッシーニのスイングバイ

地球スイングバイ

木星スイングバイ
上:地球スイングバイ、下:木星スイングバイ
金星(1998年4月26日、1999年6月24日)、地球(1999年8月18日)、木星(2000年12月30日)と、計4回のスイングバイを行った後、土星に到着する。
※図では地球、木星は100倍の大きさに設定してある。

まずは現在土星探査中のカッシーニです。「お気に入り」の「惑星探査機」から「カッシーニ」を選ぶと、太陽系を俯瞰した表示になります。日時はカッシーニ探査機の発射日、1997年10月15日になっています。ステラパッドの日付にマウスカーソルを合わせてマウスの左ボタンを押し続けると、時刻が1日単位で進んでいきます(2月号参照)。カッシーニが地球の進行に遅れるようなかたちで離れていく様子を観察しましょう。

カッシーニは計4回のスイングバイを行った後、2004年7月1日に土星に到着しました。じっくり見たいところは時間を戻したり、進め方をゆっくりさせて再現させてみてください。

3.土星の周りをぐ〜るぐる

カッシーニと土星の衛星たち
カッシーニと土星の衛星たち
カッシーニの名称を表示させるには、「お気に入り」「惑星探査機」の「探査機名称表示」を選択。衛星名は、メニューバーから「天体」−「衛星」を選んで表示させる。

土星に到着したら表示形式を「赤道座標」にして、地上から見るとカッシーニがどのような動きをしているのか見てみましょう。

ツールメニューの「名前で検索」で分類から「太陽・月・惑星」を選び、天体名で「土星」を選択します。トラックにチェックを入れて、OKボタンを押すと、土星が中央に表示されます。表示範囲は0.1度に。先ほどのようにステラパッドで時間を進めると、カッシーニが木星のまわりを衛星たちと同じようにぐるぐると回っているのがわかります。

※なお、データは2005年12月31日までしか入っていないため、それ以降は表示されません。

4.ディープインパクトの瞬間!

テンペルとディープインパクトの軌道

赤道座標で見た接近の様子

次は注目の彗星探査機・ディープインパクトを追ってみましょう。今年1月に打ち上げられた同機は7月にテンペル彗星に接近し、銅の弾丸を撃ち込み、観測を行う予定です。お気に入りの「惑星探査機」から「ディープインパクト」を選択してください。ディープインパクトは、惑星によるスイングバイは行いません。イメージ的には彗星を後ろから追いかけると思いがちですが、実際にはディープインパクトを追い抜くようにして、彗星が探査機の軌道と交差します。

ディープインパクトも同様に地上から見てみましょう。表示形式を「赤道座標」にし、ツールメニューの「名前で検索」で分類から「彗星」を、天体名で「0009P テンペル」を選択します。トラックにチェックを入れてOKボタンを押し、表示範囲を5度にします。時間を進めると、インパクタ発射日(7月4日)に、探査機と彗星が最接近し、以降、探査機は徐々に彗星から離れていくのがわかります。