惑星分光観測衛星「ひさき」運用を終了

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10年以上にわたり観測を行ってきた日本の惑星分光観測衛星「ひさき」の観測運用が終了した。

【2023年12月20日 JAXA宇宙科学研究所

惑星分光観測衛星「ひさき」は、2013年9月に鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所からイプシロンロケット試験機で打ち上げられ、2015年に科学観測を開始した。以降、世界初の惑星専用宇宙望遠鏡として、火星や木星などの超高層の惑星大気の観測を行ってきた。

「ひさき」イメージ
惑星分光観測衛星「ひさき」のイラスト(提供:JAXA

「ひさき」は当初の設計寿命1年をはるかに超える10年以上にわたって稼働を続けてきたが、経年劣化により観測要求精度を満足する衛星制姿勢御ができなくなってきた。そこで、JAXA宇宙科学研究所は衛星の責務を全うしたと判断し、12月8日に停波運用を実施した。その後、停波が確認され、全ての追跡業務が停止した。

「ひさき」に搭載された極端紫外線分光装置(EUV)による観測では、火星の砂嵐が大気流出に及ぼす影響が明らかになったほか、木星オーロラの爆発的増光をとらえたり、太陽風の影響が木星磁気圏の内部にまで及んでいることを証明したりするなど、数々の画期的な成果が得られている。