2024年の暦要項発表、12月に土星食

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国立天文台から、来年2024年の「令和6(2024)年暦要項」が発表された。日本で見られる日食・月食はないが、12月8日に広範囲で土星食が見られる。伝統的七夕は8月10日、中秋の名月は9月17日。

【2023年2月1日 国立天文台

国立天文台では、国際的に採用されている基準暦に基づいて、太陽・月・惑星の視位置など諸暦象事項を推算し、「暦書」として「暦象年表」を発行している。ここから主要な項目を抜粋したものが暦要項で、国立天文台で推算した翌年の暦(国民の祝日、日曜表、二十四節気および雑節、朔弦望、東京の日出入、日食・月食など)が掲載される。

暦要項は毎年2月の最初の官報で翌年分が発表されることになっており、今年も2月1日に「令和6(2024)年暦要項」が発表された。主な内容は以下のとおり。

令和6(2024)年の国民の祝日

祝日 日付 祝日 日付
元日 1月 1日 海の日 7月15日
成人の日 1月 8日 山の日 8月11日
建国記念の日 2月11日 敬老の日 9月16日
天皇誕生日 2月23日 秋分の日 9月22日
春分の日 3月20日 スポーツの日 10月14日
昭和の日 4月29日 文化の日 11月 3日
憲法記念日 5月 3日 勤労感謝の日 11月23日
みどりの日 5月 4日
こどもの日 5月 5日
  • 2月12日、5月6日、8月12日、9月23日、11月4日は振替休日となる。また、上記のうち土曜日になるのは5月4日、11月23日。
  • 2024年は、うるう年である。

2024年の日食・月食など

2024年には、世界全体で日食が2回、月食(本影食)が1回起こる(以下で日時は日本時)。

日食

  • 4月9日:皆既日食(アメリカ、メキシコなど)
    日本からは全く見えない。
  • 10月3日:金環日食(南太平洋、チリ、アルゼンチンなど)
    日本からは全く見えない。

2024年4月9日の皆既日食
2024年4月9日の皆既日食の中心帯は北米を横断している。皆既継続時間は最長で約4分半(「エクリプスナビゲータ」で作成)

月食

  • 3月25日:半影月食(日本を含む環太平洋地域)
    日本では広範囲で、半影食状態の月が地平線から昇る(食の最大:16時13分/半影食の終了:18時32分、時刻はステラナビゲータによる)。
  • 9月18日:部分月食(大西洋周辺地域)
    日本からは全く見えない。

惑星食

  • 日本からは5月5日の火星食(12~13時ごろ)、12月8日の土星食(18~19時ごろ)、12月9日の海王星食(17~18時ごろ)などが見られる。
    世界全体では水星食1回/金星食2回/火星食2回/土星食10回/海王星食13回で、土星と海王星の食が頻繁に起こる。

2024年12月8日の土星食
2024年12月8日の宵に起こる土星食は、秋田~能登半島~岡山~鹿児島付近を結ぶラインより南東側で見られ、ライン付近では土星の一部だけが隠される接食となる(「ステラナビゲータ」で作成)

満月

  • 2024年の12回の満月のうち、最も大きく見えるもの(望の瞬間に月の地心距離が最小となるもの)は10月17日の満月(17~18日の月)。また、最も小さく見える(地心距離が最大となる)のは2月24日の満月(24~25日の月)。

その他

以下で「旧暦」は「かつて用いられていた天保暦と同様の決め方による暦」と考えるものとする。

  • 伝統的七夕:8月10日
    二十四節気の一つ「処暑」(2024年は8月22日)の直前の新月の日(旧暦の七月一日。2024年は8月4日)を1日目として、7日目(旧暦七月七日)が伝統的七夕の日となる。
  • 中秋の名月:9月17日
    「秋分」(2024年は9月22日)の直前の新月の日(旧暦の八月一日。2024年は9月3日)を1日目として、15日目(旧暦八月十五日)が中秋の名月の日となる。日付上は満月の1日前になる。また「後の月(旧暦九月十三日)」の日は10月15日。

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