2021年の暦要項発表、日本からは月食が2回

このエントリーをはてなブックマークに追加
国立天文台から、来年2021年の「令和3(2021)年暦要項」が発表された。5月26日に全国で月食の皆既食が見られる。伝統的七夕は8月14日、中秋の名月は9月21日。

【2020年2月3日 国立天文台

国立天文台では、国際的に採用されている基準暦に基づいて、太陽・月・惑星の視位置など諸暦象事項を推算し、「暦書」として「暦象年表」を発行している。ここから主要な項目を抜粋したものが暦要項で、国立天文台で推算した翌年の暦(国民の祝日、日曜表、二十四節気および雑節、朔弦望、東京の日出入、日食・月食など)が掲載される。

暦要項は毎年2月の最初の官報で翌年分が発表されることになっており、今年も2月3日に「令和3(2021)年暦要項」が発表された。主な内容は以下のとおり。

令和3(2021)年の国民の祝日

祝日 日付 祝日 日付
元日 1月 1日 海の日 7月19日
成人の日 1月11日 山の日 8月11日
建国記念の日 2月11日 敬老の日 9月20日
天皇誕生日 2月23日 秋分の日 9月23日
春分の日 3月20日 スポーツの日 10月11日
昭和の日 4月29日 文化の日 11月 3日
憲法記念日 5月 3日 勤労感謝の日 11月23日
みどりの日 5月 4日
こどもの日 5月 5日
  • 振替休日はない。また「祝日と祝日に挟まれた1日は休日となる」に該当する日もない

2021年の日食・月食など

2021年には、世界全体で日食が2回、月食が2回起こる(以下で日時は日本時)。

日食

  • 6月10日:金環日食(カナダ、北極海、ロシア東部など)
    日本からはまったく見えない
  • 12月4日:皆既日食(南極など)
    日本からはまったく見えない

月食

  • 5月26日:皆既月食(日本、オーストラリア、ハワイなど)
    日本でも全国で見られるが、北海道西部や関西以西の地域では部分食の開始より後に月の出となる。
    部分食の開始:18時45分/皆既食の開始:20時11分/食の最大:20時19分/皆既食の終了:20時26分/部分食の終了:21時52分(時刻はステラナビゲータによる、以下同)
  • 11月19日:部分月食(日本、太平洋、北アメリカなど)
    日本でも全国で見られるが、北海道や東北北部を除く地域では部分食の開始より後に月の出となる。
    部分食の開始:16時19分/食の最大:18時3分/部分食の終了:19時47分

2021年5月26日の月食
2021年5月26日の月食を、食の最大時に東京で見た様子(月は大きめに描画)。高度15度と低い(「ステラナビゲータ」で星図作成)

年間最大の満月

  • 2021年の12回の満月のうち、最も大きく見えるもの(望の瞬間に月の地心距離が最小となるもの)は5月26日の満月で、皆既月食の日にあたる。

その他

以下で「旧暦」は「かつて用いられていた天保暦と同様の決め方による暦」と考えるものとする。

  • 伝統的七夕:8月14日
    二十四節気の一つ「処暑」(2021年は8月23日)の直前の新月の日(旧暦の七月一日。2021年は8月8日)を1日目として、7日目(旧暦七月七日)が伝統的七夕の日となる。
  • 中秋の名月:9月21日
    「秋分」(2021年は9月23日)の直前の新月の日(旧暦の八月一日。2021年は9月7日)を1日目として、15日目(旧暦八月十五日)が中秋の名月の日となる。この日は満月で、満月と中秋の名月の日が一致するのは2013年(9月19日)以来8年ぶり。また「後の月(旧暦九月十三日)」の日は10月18日。
  • 立春は2月3日だが、立春の日付が変わるのは1984年(2月5日)以来37年ぶりとなる(1985~2020年はすべて2月4日)。

タグ