2004年4月3日 金星とM45 プレアデス星団が大接近

4月上旬、日没後の西の空でひときわ明るく輝いている金星が、有名なM45 プレアデス星団と接近します。このころの金星の明るさは-4.4等級で、まるでM45の中に超新星が現れたかのように見えるでしょう。

双眼鏡を使えば、肉眼よりも暗い星までとらえることができ、最接近する4月3日の前後数日の間、金星とM45を同一視野内で見ることができます。毎日観察して、位置関係の変化を見比べるのも面白いでしょう。また、望遠鏡を使えば、半月状に欠けた金星の形を見ることもできます。

この接近のようすは、カメラの被写体としても面白い現象です。アップで接近のようすを狙ったり、広角で冬の星座と一緒に写したりと、構図を工夫して撮影に挑戦してみてください。

星図

3月31日から4月7日までの金星とM45の位置関係を示した図 図は、3月31日から4月7日までの金星とM45の位置関係を示しています。視野円の直径は7度で、双眼鏡で見たときのイメージに近いでしょう。金星の明るさは-4.4等級、視直径はおよそ25秒角です(図中、金星は実際よりも大きく表示しています)。

3月31日から4月7日までの金星とM45の位置関係を示した図 こちらの図は、最接近する4月3日の日没後1時間(東京)の西空を示しています。地平線近くには水星が、金星の少し上には火星があることがわかります。また、星図には表示されていませんが、天頂から東にかけては土星、木星のほか、冬のにぎやかな星座も見えています。魚眼レンズで狙ってみるのも面白いかもしれません。

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