2021年11月8日 金星食/細い月と金星が大接近

このエントリーをはてなブックマークに追加
11月8日の13時30分から15時ごろ、細い月が金星を隠す金星食が起こる。夕方から宵には、南西の低空で細い月と金星が大接近する。

星図

11月8日の13時30分から15時ごろ、月齢3の細い月が金星を隠す金星食が起こり、中国・四国地方より東の地域で見られる。日本の広い範囲で金星食が起こるのは2012年8月14日以来、約9年ぶりだ。

東京の場合、13時47分ごろに金星が月の暗い縁に潜入し始め、約2分後にすっかり月に隠される。その後、14時38分ごろに金星が月の明るい縁から出現し始め、約2分後に月の裏から完全に抜け出して食が終わる。潜入と出現の時刻や月の縁のどこに出入りするかは観察場所によって異なるので、シミュレーションなどで事前によく確かめておこう。福岡、北九州、大分、宇和島などでは、金星が部分的に月に隠される珍しい現象が見られる。

月も金星も明るい天体ではあるが、日中の現象なので肉眼で見るのはかなり難しい。双眼鏡や天体望遠鏡で観察しよう。

金星の潜入・出現位置と時刻
金星の潜入(第1接触=潜入開始)・出現(第4接触=出現終了)の位置と時刻(図は上が天の北)。潜入・出現には約2分ずつかかる。金星の見かけの大きさは月の約1/70で、半月状に欠けて見える

また、この日の夕方から宵には、南西の低空で細い月と金星が大接近している光景が見られる。この美しい共演は全国で見られ肉眼でもじゅうぶん楽しめるので、こちらも見逃さないようにしよう。次回の共演は12月7日

星図