2001年6月21日 皆既日食情報


次回の皆既日食は2001年6月21日、大西洋からアフリカ大陸、インド洋にかけて見られる。21世紀最初の皆既日食だ。皆既帯が通る国は、アフリカ南部のアンゴラ、ザンビア、ジンバブエ、モザンピーク、そしてマダガスカルとなる。西側の国ほど観測条件はよくなるが、アンゴラ、ザンビア一帯は政情不安が懸念されるため、観測場所としては難しいかもしれない。また、国によっては黄熱病の予防接種が必要だったり、マラリヤやペストなどの伝染病にかかる危険性もあるため、事前に十分な情報収集が必要だろう。

これらの国々へは、空路で日本からの直行便はない。このうちマダガスカルへはケニアのナイロビを経由するコース、さらにパリやモスクワを経由するコースなどがある。パリからはエールフランス(AF)とエア・マダガスカル(MD)が計週3便出ており、所要は約14時間。その他の国々へも、ロンドンやナイロビから直行便が就航している。

これらの国々は5月から9月にかけての冬場は乾期に入るため、晴天率は高いといえる。アンゴラの西海岸付近では、皆既最大食の時刻は12時38分UT、太陽高度48.6度、皆既継続時間は4分40秒程度である。いっぽう、マダガスカル島東海岸付近では、皆既最大食の時刻は13時29分UT、太陽高度7.9度、皆既継続時間は2分31秒程度となる。

2001年6月21日の皆既帯(日食シミュレーション『エクリプスナビゲータ』により作成)
皆既帯地図



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