「こうのとり」8号機、打ち上げ成功

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9月25日未明、宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機を搭載したH-IIBロケット8号機が種子島宇宙センターから打ち上げられた。

【2019年9月25日 三菱重工業(1)(2)(3)(4)(5)JAXA

9月25日1時5分5秒、宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機(HTV8)を搭載したH-IIBロケット8号機が鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。打ち上げから約15分2秒後、「こうのとり」8号機はロケットから正常に分離され、打ち上げは成功した。

「こうのとり」8号機/H-IIBロケット8号機打ち上げライブ中継の録画(提供:JAXA)

その後、「こうのとり」8号機は通信と姿勢も正常であることが確認され、国際宇宙ステーション(ISS)へ向けて順調に飛行している。ISSには9月28日に到着し、ロボットアームによる把持は同日20時15分ごろ、ISSへの結合完了は29日未明に予定されている。

なお、「こうのとり」8号機の打ち上げは当初9月11日に予定されていたが、移動発射台開口部から火災が発生したため、一旦見合わせられた。火災発生の原因としては、推進薬充填作業中にエンジンの排出口から滴下している酸素が、開口部の耐熱材に吹きかかり続けることで、発生した静電気が発火源となり延焼した可能性が高いとみられている。

その後、三菱重工業株式会社と宇宙航空研究開発機構(JAXA)で対策を実施し、機体・設備の安全を確認して、打ち上げが24日に再設定された。しかし、「こうのとり」を分離した後のH-IIBロケットの第2段機体がロシアのソユーズ宇宙船に接近するおそれがあることがわかり、打ち上げが25日に再々延期されていた。