| ピッチ・ブラック(2000) 
 監督 デイヴィット・トゥーヒイ
 出演 ヴィン・ディーゼル/ラダ・ミッチェル
 
 ストーリー
 いつとも知れない未来・・・
 辺境航路を航行する宇宙船が、ある惑星系で彗星がまき散らしたダストに突っ込んでしまい、近くの惑星へ不時着する。
 命がけでたどり着いた惑星は、太陽を3つ持つ、夜の無い不思議な星だった。
 永遠に続くと思えた真昼の世界。
 しかし、不時着で生き残った人々は、惑星直列による日食に遭遇する。
 隠れゆく太陽。広がる闇・・・
 それは、想像を絶する死の恐怖の訪れでもあった!
 
 てつべぇコメントしっかりした設定とストーリーは、キッチリと押さえるところを押さえ、SF映画によくありがちな「そんなバカな」という違和感を感じさせません。また、サバイバルモノとしても楽しめます。
 言い訳無しで、警戒心の薄い者、精神力の弱い者から脱落して行くのです。死の恐怖が身近な状況の中での人間ドラマが、実に良く描かれております。
 また、人間が、いかに光りに頼っているのか、見えないという事がどんなに恐いか、思い出させてくれます。冒頭の緊迫感あふれる大気圏突入シーンは圧巻です。日食のシーンも美しく、巨大なスクリーンで見れなかった事を後悔した程です。主人公はヴィン・ディーゼル。特殊な目(暗闇でもモノを見る事が出来る)を持つ冷酷無情の殺人犯を、好演しております。ヒロインのラダ・ミッチェルも魅力的です。
 もう一方の主役、モンスターは、光を嫌い、闇を好み、翼を持つ形態は不気味で、恐怖感を煽ります。恐竜や、巨大なハ虫類を思わせるしなやかな動きも自然で「どこかにこんな奴が居るかも知れない」と思わせる、説得力があります。
 「ピッチ・ブラック」は、太古の昔、まだ日食の起る原理など知らなかった人類が、もしかしたら感じていた「本能的な闇に対する恐怖」を感じさせてくれる、そんな映画です。
 
        
        
          
            | 総合評価 | ☆☆☆☆ |  
            | 企画構成 | ☆☆☆☆ |  
            | ストーリー | ☆☆☆☆ |  
            | 特撮 | ☆☆☆☆☆ |  |