AstroArts Topics

原始星

アルマ望遠鏡が惑星形成の「最初の一歩」をとらえた

2023/10/10
若い原始星を取り巻く原始惑星系円盤がアルマ望遠鏡で観測され、円盤に含まれる塵の性質が調べられた。惑星ができる前の円盤で塵の様子がわかったのは世界初だ。

小嶋さん、原始星の増光現象を発見

2023/08/18
7月30日、群馬県の小嶋正さんが、こぎつね座に約13等の突発天体を発見した。おおかみ座EX型星と呼ばれる、原始星での増光現象とみられている。

三つ子の赤ちゃん星にガスを届ける渦状腕

2023/08/08
アルマ望遠鏡の電波観測と天文学専用コンピューターの数値シミュレーションを組み合わせた研究から、複数の原始星にガスを送り届ける腕構造が生じる様子が初めて明らかになった。

生まれたての星をくるむ、3枚重ねのパンケーキ状構造

2023/07/10
生まれて間もない原始星系の円盤をアルマ望遠鏡で観測した結果、3層からなるパンケーキのような構造や、円盤から中心星へ物質を供給する役割を果たす渦巻構造の腕らしきものが見つかった。

大きな赤ちゃん星の温かさが届く範囲は10光年程度

2023/06/01
大質量原始星周辺の温度分布が初めて明らかにされ、このような星が周囲の星間ガス雲へ及ぼす影響が普遍的に10光年程度であることなどが示された。

小マゼラン雲にホットコアを初検出

2023/05/15
重元素量の少ない小マゼラン雲内で、原始星を繭のように包む暖かい「ホットコア」が初めて見つかった。昔の宇宙における物質進化や星形成過程の多様性の解明につながると期待される発見だ。

星を大きく育てる、円盤の渦巻き

2023/03/02
巨大な原始星「G358-MM1」を取り巻く円盤に、4本の腕からなる渦巻き構造が見つかった。大質量星は物質が突発的に降り積もることで成長するというモデルを裏付ける観測結果だ。

星のゆりかごを揺さぶる赤ちゃん星の産声

2023/02/10
恒星が集団で生まれている現場で、先に誕生した星からの分子流が周囲の物質にぶつかる様子がとらえられた。衝突は新たな星形成を促進するかもしれないし、ゆりかごをかき乱してしまうかもしれない。

JWST、生まれたての星を取り巻く有機分子をとらえる

2022/12/21
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による観測で、若い原始星を取り巻く微小な氷に含まれる有機分子が検出された。エタノールやアセトアルデヒドといった複雑な分子も含まれている可能性がある。

2年ぶりの増光を見せた変光星おおいぬ座Z

2022/11/02
原始星のおおいぬ座Zが2年ぶりに増光を起こしている様子が観測された。小望遠鏡でも観測可能な天体に注目が集まっている。

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昔の環境が残る⼩マゼラン雲で、星の産声を初検出

2022/09/02
小マゼラン雲内の原始星では初めて、産声のように噴出する双極分子流が観測された。小マゼラン雲は100億年前の宇宙に近い環境なので、星の誕生する過程が昔から同じだった証拠となる。

巨大な赤ちゃん星を囲む円盤にかき乱された跡

2022/06/24
天の川銀河中心領域で、太陽の32倍もの質量を持つ星を形成中の現場が見つかった。巨大な赤ちゃん星には軽い星同様の降着円盤があり、過去に別の天体が接近通過した痕跡もあった。

天の川銀河の最果てに、有機物とともに生まれた星を発見

2021/12/03
天の川銀河が作られ始めたときの環境を残していると考えられる最外縁部で、生まれたばかりの星とそれを包む有機分子の雲が、アルマ望遠鏡の観測によって発見された。

磁場と重力、大質量星の誕生に深く関わるのはどちらか

2021/08/06
質量が大きな星々が誕生している現場をアルマ望遠鏡でとらえて磁場の強さを調べたところ、星形成に与える影響は予想に反して重力よりも弱いことが判明した。

磁場で超高速回転する原始星ジェット

2021/07/29
アルマ望遠鏡による観測で、極めて高速で回転するジェットを持つ原始星が見つかった。このジェットは磁場を通じて原始星周囲の円盤から回転の力を奪っているようだ。

天の川銀河中心部の喧噪から、赤ちゃん星の産声

2021/04/02
アルマ望遠鏡による観測から、星の誕生には適さない環境とされてきた天の川銀河の中心部「銀河中心分子雲帯」に、多数の赤ちゃん星が埋もれていることがわかった。

赤ちゃん星を包む惑星の材料は個性豊か

2021/03/26
ガスと塵の中から太陽のような恒星が生まれつつある現場をアルマ望遠鏡で観測したところ、星によって周囲のガスに含まれる有機分子が大きく異なることがわかった。

重い赤ちゃん星の周りで作られる炭素の鎖

2021/03/02
国立天文台野辺山の電波観測によって、星間分子の一種である炭素鎖分子が、比較的温度が高い、重い原始星の周りでも作られることが初めてわかった。

アルマ望遠鏡、赤ちゃん星から吹く風をとらえる

2021/02/16
アルマ望遠鏡が原始星「HH 212」を撮影し、星の周辺から噴き出す風の形を詳細にとらえた。この風が星周辺の円盤から回転の勢いを抜き取り、ガスを落下させて原始星を成長させている。

「塩」で解き明かす、大質量星形成のメカニズム

2020/10/02
大質量の原始星を囲むガス円盤で塩化ナトリウムから放射される電波が検出された。理解に乏しい大質量星の形成を知る上で重要な手がかりになると期待される。