AstroArts Topics

ダークマター

数百万光年の規模でダークマターを初検出

2024/02/15
かみのけ座銀河団から数百万光年にわたり延びるダークマターが検出された。これほどの規模で宇宙の大規模構造を形作るダークマターの網目分布が検出されたのは初めてのことだ。

バリオンとニュートリノも考慮した過去最大の宇宙論シミュレーション

2023/10/31
ダークマターの重力だけでなく、バリオンやニュートリノの流体計算も含めた過去最大の宇宙論的構造形成シミュレーションが行われた。

クエーサーが生まれるダークマターハローの質量はほぼ同じ

2023/09/19
130億年前の宇宙でクエーサーを取り巻くダークマターハローの質量が初めて測定された。クエーサーを持つダークマターハローの質量は時代によらずほぼ一定のようだ。

ダークマターの小さな「むら」をアルマ望遠鏡で初検出

2023/09/08
クエーサーの重力レンズ像をアルマ望遠鏡で精密に観測した結果、ダークマターの密度分布に銀河よりも小さなスケールの「むら」が存在する証拠が初めて見つかった。

宇宙背景放射からダークマター分布を調査、「宇宙論の危機」回避なるか

2023/05/09
近年、遠方銀河の観測から求めたダークマターの分布が、標準的な宇宙論と矛盾することが指摘されていた。今回、遠方銀河ではなく宇宙背景放射の観測から分布を調べたところ、矛盾しない結果が得られたことが発表された。

宇宙論の検証には、銀河の位置だけでなく向きも重要

2023/04/18
従来の宇宙論の検証では、銀河を点と見なして位置情報だけを調べていた。一方、初めて銀河の向きも系統的に調べた研究で、一般相対性理論にもとづく標準宇宙モデルと矛盾しない結果が得られた。

すばる望遠鏡の探査が、宇宙の新しい物理を示唆

2023/04/11
すばる望遠鏡による、宇宙におけるダークマター分布の探査結果がまとめられた。宇宙の構造形成の進行度合いを計算した結果、前提となる宇宙の標準理論にほころびがあることが示唆されている。

小規模な装置でダークマター検出を目指す新手法

2023/03/10
ダークマターの正体として候補に挙がる粒子「ダークフォトン」を検出する極低温のミリ波受信機が開発され、小規模な実験装置ながら世界に先駆けた探索方法が確立された。

ガンマ線観測でダークマター粒子の性質をしぼり込む新成果

2023/02/13
天の川銀河中心部から来るガンマ線を検出する大気チェレンコフ望遠鏡の長期観測によって、暗黒物質の性質に新たな制限を与える結果が得られた。

宇宙背景放射を使って遠方銀河周辺のダークマターを検出

2022/08/03
宇宙マイクロ波背景放射に作用する重力レンズを観測することで、約120億年前の銀河周辺のダークマターが検出された。その分布は宇宙が従来の予想よりなめらかな可能性を示唆する。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

「富岳」で宇宙ニュートリノの高精度シミュレーションに成功

2021/11/04
スーパーコンピューター「富岳」で初期宇宙のニュートリノの大規模シミュレーションを行った計算が「ゴードン・ベル賞」の最終候補に選出された。

宇宙の歴史を再現する世界最大規模のシミュレーション

2021/09/17
国立天文台のスパコン「アテルイII」を使い、銀河や銀河団ができる様子を再現した世界最大規模の巨大シミュレーションが行われた。

ダークマターの地図をAIで掘り起こす

2021/07/09
スーパーコンピューターが作った仮想宇宙データでAIを訓練し、現実の観測データからダークマターの分布を調べる際に入り込むノイズを除去する手法が考案された。

ダークマター不足の銀河、謎は深まる

2021/06/25
銀河NGC 1052-DF2がダークマターをほとんど含まないという異常は、この銀河までの距離が見積もりより近ければ解消できるとされていた。ところが距離を精査した結果、むしろ見積もりより遠かった。

ガスに隠れた遠方銀河

2021/05/14
遠方宇宙の研究に使われるライマンアルファ銀河の一部は銀河間ガスに隠れており、宇宙の大規模構造を正しくなぞるのに使えないことがわかった。

見えざる巨大構造がヒヤデス星団を崩した

2021/03/29
おうし座のヒヤデス星団からはぐれた星が数千光年離れたところまで散らばっていることが示され、散乱の過程で質量が太陽の約1000万倍ある未知の塊と作用している可能性が示唆された。

宇宙解析の模擬試験

2021/03/19
シミュレーションで作られた仮想宇宙を解析することで、宇宙論の基本パラメーターを決定する手法の正確さを検証する実験が行われた。

古い矮小銀河の周りに広がるダークマターハロー

2021/02/08
天の川銀河のそばにある矮小銀河が、大きく広がったダークマターのハローを持つことがわかった。宇宙最初の銀河ができた過程を知る手がかりになるかもしれない。

宇宙一小さな銀河から導かれるダークマター理論への制限

2021/02/01
宇宙最小クラスの超低輝度矮小銀河の観測から、ダークマターの密度が理論予測よりもはるかに大きく、ダークマターは散乱しにくく密になりやすいことが示された。

「子宇宙」から生まれた原始ブラックホールがあるかも

2021/01/08
宇宙の誕生直後にたくさんの「子宇宙」が生まれ、これが収縮して原始ブラックホールになったという理論が提唱された。ダークマターの正体はこうしてできた原始ブラックホールかもしれないという。