2017年9月12日 水星が西方最大離角

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9月12日、明け方の東の低空に見える水星が、太陽から最も離れて西方最大離角となる。近くには金星や火星、しし座のレグルスも見える。

星図

明け方の東の低空に見えている水星が、9月12日に太陽から最も離れて西方最大離角となる。日の出45分前の高度は約7度と低いが、明けの明星の金星が目印になるので比較的見つけやすく、明け方に見える水星としては今年最も条件が良い。東の空のひらけたところで双眼鏡で探してみよう。

水星のすぐ近くには、しし座のレグルスや火星が並んでいる。水星と火星の最接近は17日。さらに19日の明け方には月齢28の細い月と水星と火星が大接近する。

地球の内側を公転する水星や金星は、太陽の反対側に来ることはないので、決して真夜中には見えない。空の中での位置が太陽から大きく離れることがなく、見える時は必ず日没後の西の空か、日の出前の東の空となる。

今回のように太陽から西側に最も離れるときを「西方最大離角」と呼び、この日の前後は日の出前に観測しやすい。反対に太陽から東側に離れる「東方最大離角」のときは、日没後の西の空で観測しやすくなる。

9月の見え方
9月の、日の出45分前の水星の位置(青線)(場所の設定は東京)。日付横の括弧内は等級。赤線は火星、黄線は金星の動き(数字は日付)を示す

2017年9月の、明け方の東の空の様子。惑星の高度や位置関係、最接近の日付などの参考にしてください

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