スキアパレッリ衝突現場のカラー画像
【2016年11月7日 ヨーロッパ宇宙機関】
欧・露の火星探査ミッション「エクソマーズ」の着陸実証機「スキアパレッリ」が、10月19日に火星の地表へ激突し通信を絶ったということは、先月のアストロアーツニュースでも、衝突によってできたと思われる跡をとらえたモノクロ画像と共にお伝えした。
このたび新たに、NASAの火星周回探査機「マーズ・リコナサンス・オービター(MRO)」が11月1日にとらえた最新のカラー画像が公開された。スキアパレッリ本機とその搭載機器の一部と思われるものなどが写っている。暗い領域の周囲に見られる複数の白い点は画像のノイズではなく何らかの物体と思われ、スキアパレッリの破片である可能性が非常に高い。暗い筋やぼんやりした明るい部分も見えている。
スキアパレッリの衝突現場(提供:NASA/JPL-Caltech/University of Arizona、以下同)
さらに、その地点から約900m南にはパラシュートと後部耐熱シールドもとらえられた。
(左)パラシュートと耐熱後部シールド、(右)モノクロでとらえられた前部耐熱シールド
今後も上空からの撮影が続行され、画像をもとにスキアパレッリに何が起こったのかの調査が進められていく。
〈参照〉
〈関連リンク〉
- ヨーロッパ宇宙機関: http://www.esa.int/ESA
- ロスコスモス: http://www.roscosmos.ru/
- アストロアーツ:
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