JAXA、「ひとみ」の異常事象報告書などを文部科学省へ提出

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JAXAは5月24日に開催された「宇宙開発利用部会X線天文衛星「ひとみ」の異常事象に関する小委員会」において、「ひとみ」の異常事象報告書などを提出し、一連の報告を行った。

【2016年5月26日 JAXA

5月24日午前、文部科学省において、「X線天文衛星「ひとみ」の異常事象の要因分析結果の妥当性等の検証について」という議題のもと、ひとみに発生した異常事象に関する小委員会が開催された。

「ひとみ」の想像図
「ひとみ」の想像図(提供:JAXA)

同委員会では、「ひとみ」のエンジン噴射制御プログラムに委託業者の作業者が誤ったデータを入力したことが機体分解の直接的な要因になったこと、さらにJAXAが入力データの検証手順を定めておらず、見逃しにつながったこと、また衛星にデータを送信する前に地上で行うシミュレーションによる検証も行われていなかったこと、そのうえJAXAも検証が行われたかどうかをチェックせずに、ミスが見逃されたこと等が報告された。

報告に対して委員からは、人的ミスは起こるものであり、それに対する危機管理といった意識はなかったのかなどの指摘が出た。それらの指摘を受け、JAXAは5月30日に予定されている次回の会合で再発防止策に関する報告書を提示することになっている。

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