アイソン彗星が肉眼等級まで急増光! 18日の明け方、スピカが目印

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【2013年11月15日 CBET 3711】

アイソン彗星が13日ごろから急増光を見せ、15日までに市街地でも双眼鏡で見える5等級に達している。18日には1等星スピカと大接近し、観察するチャンスだ。


アイソン彗星、急増光!

11月14日のアイソン彗星

11月11日と14日に撮影したアイソン彗星。増光しているのがわかる。クリックで投稿ギャラリーのページへ(撮影:大分市にてOITA9565さん)

大彗星となる可能性を謳われながら増光ペースが鈍っていたアイソン彗星(C/2012 S1)。11月29日の太陽最接近後が本番とはいえ、ひと足先に肉眼等級に達したラブジョイ彗星(C/2013 R1)にすっかり主役の座を奪われていた感があったが、ここ2、3日でひと晩ごとに約1等級という急増光を見せ、15日までに5等級に到達(米アリゾナ州での観測)。あっという間にラブジョイ彗星の光度に並び追いぬく勢いだ。現時点では双眼鏡で観望でき、空の条件が最良なら肉眼でも見える明るさだ。

どこまで光度が上がるのか、さらなる急変はあるのか。期待と不安が入り交じり、一刻も目を離せない状況となっている。

18日明け方、スピカを目印にアイソンを見よう

11月16日〜18日のアイソン彗星の位置

11月16日〜18日のアイソン彗星の位置。18日にはおとめ座のスピカと大接近、目印にして見つけるチャンスだ。クリックで拡大(「ステラナビゲータ」で星図作成)

明るいとはいえ、ふだん星をまったく見ない人がすぐに空の中で見つけられるというわけではない。その日に見える位置を確認し、なるべく町明かりを避けながら、双眼鏡を使って見る必要がある。ちょうど良いタイミングで訪れる観望チャンスが、18日明け方のおとめ座の1等星スピカとの大接近だ。

彗星は恒星のように明るい点ではなく、ぼんやりと広がりをもった「もや」のように見える。長時間露出で撮影した写真のような姿を期待すると、なかなか彗星とはわからないかもしれない。とにかく、彗星が見える方向に光のじゃまがないことが重要だ。

18日明け方は、エンケ+水星、リニア+アルクトゥールスも

水星とエンケ彗星、リニア彗星とアルクトゥールス

エンケ彗星は0等星の水星に、リニア彗星は1等星のアルクトゥールスに近づく。クリックで拡大

18日の明け方はアイソンとスピカ以外にも、彗星と明るい天体の大接近を東の空で見ることができる。

11月21日に太陽に最接近するエンケ彗星(2P)は、水星と1.5度まで接近。10月下旬に急増光したリニア彗星(C/2012 X1)は、うしかい座のアルクトゥールスに1度以内まで近づく。いずれも7等級まで明るくなっており、小口径の望遠鏡があれば、空の暗い場所ですぐに見つけられるチャンスだ。

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