「あかつき」の軌道修正に成功、観測期間が2.5倍に

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4日に実施された探査機「あかつき」の軌道修正が成功したことが確認された。これにより、機体の耐久性によるものの、観測期間が約2000日と2倍以上に延びた。

【2016年4月11日 JAXA

「あかつき」は今月中旬ごろから定常観測に移行する予定となっている。これに先立ち、観測期間を延ばすことを目指した追加の軌道修正が4日に実施された。

「あかつき」がバッテリーの駆動時間以上にわたって金星の陰に入ってしまうと、電力を得られなくなり機器に影響が出る。従来の軌道では、「あかつき」が金星から最も離れたところ付近で(遠いところでは探査機の速度が遅いため)陰に入る時間が数時間に及ぶ状況になっていた。そこで軌道を修正し、「あかつき」が金星の陰に入るタイミングをずらすことを目指した。

2018年夏ごろの長時間日陰を回避する軌道を示したイメージ
2018年夏ごろの長時間日陰を回避する軌道を示したイメージ(提供:JAXA)

データ解析から、軌道修正が計画通りに実行されたことが確認された。機体の耐久性にもよるが、見込まれる観測期間は、それまでの約800日から約2000日にまで延ばせたことになる。

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