西山さんと椛島さんも新星発見、さそり座に出現

【2010年2月23日 VSOLJニュース(236)】

昨日のニュースで西村さんの新星発見をお伝えしたが、またしても日本人による新星発見が報告された。西山さんと椛島さんのベテラン天体捜索者コンビが、さそり座に出現した新星を発見された。


VSOLJニュースより

(著者:山岡均さん(九大理))

夏の天の川が明け方の空に見られるようになり、新星が続々と発見される季節となりました。先週のへびつかい座の新星に引き続いて、さそり座に出現しています。発見したのは、福岡県久留米市の西山浩一(にしやまこういち)さんと佐賀県みやき町の椛島冨士夫(かばしまふじお)さんのチームで、これまでにも多数の新星を発見してきた捜索者です。

彼らは2月20.857日(世界時、以下同様)に撮影した画像上で、10.5等級の新しい光点に気付きました。翌日、40cm望遠鏡で確認撮影した画像から求めた新天体の位置は、以下のとおりです。

  赤軽  17時06分07.53秒
  赤緯 -37度14分27.4秒  (2000年分点)
  新星周辺の星図

同位置には18等より明るい天体はない、とのことです。茨城県つくば市の清田誠一郎(きよたせいいちろう)さんは、オーストラリアのリモート望遠鏡を使ってこの天体の多色測光を行い、この天体がかなり赤いことを報告しています。星間吸収を受けた新星なのか、今後の分光観測などが待たれます。


さそり座の新星の位置

この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行ってください。