厚木市子ども科学館、18日リニューアルオープン
目玉はメガスター

【2009年7月17日 アストロアーツ】

神奈川県厚木市の「厚木市子ども科学館」のプラネタリウムが7月18日にリニューアルオープンする。「コスモシアター」に名前を改める同館のプラネタリウムには、投影星数500万個を誇る最新型のメガスターIIB 1号機が導入され、圧倒的に美しい星空が再現される。


(コスモシアターで投影される星空の画像)

コスモシアターで投影される星空。クリックで拡大(提供:神奈川工科大学厚木市子ども科学館)

開館から四半世紀にもわたって市民に親しまれてきた神奈川県厚木市の「厚木市子ども科学館」のプラネタリウムが7月18日(土)に、リニューアルオープンする。

館の名称も「神奈川工科大学厚木市子ども科学館」と改められ、プラネタリウムも「コスモシアター」という新しい名称のもと、プラネタリウム投影にとどまらない多目的ホールとしての運営を目指す。そしてなんといってもリニューアルの目玉が「メガスター」の導入だ。常設館用として開発された最新型のメガスターIIBの1号機が導入される。

星の数は500万個、圧倒的な星の美しさがメガスターの最大の特長だ。また、このメガスターは、アストロアーツが開発したステラドームとのハイブリッドシステムであることも特長だ。

このハイブリッドシステムは昨年秋の日本プラネタリウム協議会のデジタルプラネタリウム研修会で初公開され関係者から絶賛を浴びたものだが、その後の開発を経て、完成形としてここ「コスモシアター」で投影が開始される。

メガスターの美しい星にステラドームの星座線や星座絵がぴったりと息を合わせて日周して行くさまは圧巻だ。光学式プラネタリウムの星の美しさとデジタルシステムのさまざまな天文シミュレーション機能が組み合わさった純国産のハイブリッドシステムとして注目を集めていくものと思われる。

またプラネタリウムシステムを補完するものとして5.1ch音響システムが導入された。視覚だけでなく聴覚も刺激されるコンテンツの投影が可能となっている。座席も、大人でもゆったりできる豪華なものになり、じっくりプラネタリウムを堪能できる。

オープン時の番組「COSMOS〜銀河のむこう〜」は、メガスターの星、迫力のあるCG映像、体が包まれるようなサラウンドで新しいシステムをじっくり楽しめるものとなっている。

なお、18日のオープン初日は完全予約制ですでに満席となっている。一般公開は19日からで、一日6回、夏休み中は無休で投影が行われる。日食が終わったら、厚木のメガスターを楽しんでみてはいかがだろうか。

《関係者のコメント》

■ 神奈川工科大学厚木市子ども科学館 菅原賢さん

25年にわたるプラネタリウム運営を通して、単なる「希望」にすぎなかったことの多くを、「現実」にしてくれた今回のシステムの導入には、深い感慨を覚えます。

「コスモシアター」としてのリニューアルは、プラネタリウムという空間を天文教育の道具としてだけではなく様々な用途への活用の道を拓くことが大きな目的のひとつです。

シンプル、小型、高精細、そしてデジタルプラネタリウムとしての能力の高さを生かし、新たな展開を模索していくつもりです。

ぜひ、一度足を運んでみてください。交通の便が抜群によいのも当館の特徴のひとつです!

■ 大平技研 メガスター開発者 大平貴之さん

メガスターIIBは一言で言えばデジタル時代の光学式プラネタリウムです。メガスターの星の美しさに加え、デジタルプラネタリウムと親和性を高めることで、時代に即したプラネタリウムとしてブレイクスルーを目指したものです。

これまでは移動公演の比重が大きかったメガスターですが、このIIBは常設館向けとして開発してきたものです。これらの特長をいち早く認められコスモシアターでの導入となり、開発者冥利につきるといえます。今回を契機により多くの方にメガスターを見ていただければと考えております。

■ アストロアーツ ステラドーム開発責任者 上山治貴

大平氏と、メガスターとステラ(シリーズ)の組み合わせを語り合って早10年。やっと夢が実現できました。この環境を提供してくださった多くの方に感謝の気持ちでいっぱいです。ステラドームもこの厚木のシステムを持ってひとつの完成を迎えたといってもよいと思います。

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