「嫦娥1号」、月面に衝突し探査を終了

【2009年3月2日 中国国家航天局

中国の月周回衛星「嫦娥1号」が、中国北京時間3月1日午後4時13分(日本時間午後5時13分)、月面に衝突しすべての探査を終えた。


(嫦娥1号の想像図)

嫦娥1号の想像図(提供:CNSA)

新華社、中国中央テレビなどの報道によると、中国国家航天局(CNSA)は、3月1日に「嫦娥1号」の高度を下げ、月面に衝突させて同衛星の探査を終了した。

2007年10月に打ち上げられた「嫦娥1号」は、1年にわたり月面の撮影を行い、集められたデータから月面地図が作成され、昨年11月に公開された。

また、「嫦娥1号」では、将来の月面探査に向けて、軌道の修正や性能を含む衛星の技術試験が行われた。月面への衝突実験も、今後の月面探査計画に役立てられる。

中国の月面探査計画は3段階に分かれている。第1段階が「嫦娥1号」である。第2段階となるのは、2012年打ち上げ予定の「嫦娥2号」で、無人探査車を月面に着陸させる計画だ。第3段階は、月からのサンプル・リターンで、実施は2017年ごろと見込まれている。